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築地銀だこ、からやま/合弁契約を締結し米国進出、3年で100店を出店

2017年10月16日 15:10 / 海外

「築地銀だこ」を運営するホットランドととんかつ専門店「かつや」・からあげ専門店「からやま」を展開するアークランドサービスホールディングスは10月16日、合弁契約を締結し、両社で米国に進出すると発表した。

<佐瀬社長(左)と臼井社長(右)>
佐瀬社長(左)と臼井社長(右)

ホットランドの米国子会社であるGindaco USA,Inc.にアークランドSHDが出資し、商号をLand Land USA,Inc.に変更し、合弁会社化する。

合弁会社の資本金は300万USドル(3億3600万円相当)で、出資比率はホットランド51%、アークランドSHD49%となる。

2018年12月期中に、「築地銀だこ」と「からやま」をそれぞれ5店ずつ、合計10店をロサンゼルスを中心としたカリフォルニア州に出店する。今後、3年後を目途に、フランチャイズを中心に両ブランドで100店を目指す。

<築地銀だこ>
築地銀だこ

出店する業態は、「築地銀だこ」「ハイボール酒場」「からやま」、テイクアウト専門「からやま」の4業態で、ショッピングセンター、郊外ロードサイドなど立地に合わせて、出店業態を変える計画だ。

ホットランドの佐瀬守男社長は、「10月16日は自分の誕生日で、30年前の今日、25歳の時に焼きそば屋を始め、その時からマクドナルドやケンタッキーのようにアメリカに店を持ちたいとやってきた。創業から10年後に築地銀だこを作り20年たった。米国は食では最大のマーケットであり、アークランドと一緒に市場を開拓していきたい」と語った。

アークランドSHDの臼井健一郎社長は、「新業態がうまくいかず試行錯誤していた10年前に佐瀬社長に出会い、お世話になった。かつやを運営しながら、いつかは米国に出たいと考えていた。2015年にからやまを立ち上げ、ホットランドが香港にからやまを出店し成功する中で、米国進出の話があり、合弁に至った。からやま単独では出店が進まないが、4つ業態を組み合わせて出店を加速したい」と述べた。

<からやま>
からやま

ホットランドは、アークランドSHDが展開する「からやま」のライセンス供与を受け、2016年から国内で展開を開始し、2017年7月には、からやまブランドの海外1号店、2号店を香港に出店し好調な実績を残していた。

米国での店舗名称は日本と同様に「築地銀だこ」「からやま」を踏襲する。ショッピングセンターのフードコートであれば、「築地銀だこ」とテイクアウト専門の「からやま」を併設出店するなど、出店効率を高める予定だ。

郊外ロードサイドでは、日本と同様に定食を中心とした「からやま」を出店する予定だ。米国ではアルコールを提供する免許制度の規制が日本と異なるが、アルコールライセンスを取得できる店舗では「ハイボール酒場」を出店する方針だ。

臼井社長は、「米国でも日本食を日常食とすることを目指しており、高価格帯の店舗を出すイメージはない。日本と同様に日常的に使いやすい価格帯の店舗を運営する」と語る。

「築地銀だこ」「からやま」ともに8~10ドル程度のメニューを販売する予定で、メニュー構成や味わいについても、日本の味わいをできるだけ再現する方針だ。

佐瀬社長は、「米国では鶏のマーケットが伸びており、日本の唐揚げは、可能性が高い。たこ焼きもまだチェーン店はないが、個人経営で繁盛している店が出ている」と米国市場を解説した。

合弁会社の社長には、米国スペシャルティコーヒーチェーン「コーヒービーン&ティーリーフ」出身のSky Whitehead氏を起用し、店舗開発を進める予定だ。

佐瀬社長は、「日本食への理解が深く、米国市場を熟知しているSky氏との出会いがあり、米国進出を決断した」と述べた。

臼井社長は、「商品の味わいは、本物の日本の味を維持するが、提供方法は、現地に合わせていきたい。Sky氏のアドバイスも得ながら、現地化する部分は現地化を進めていく」と語った。

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