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バロー/加工食品・菓子・酒に「2分の1ルール」採用

2019年07月09日 16:20 / 商品

バローホールディングスは7月9日、加工食品の入出荷許容率を見直し「可児ドライ物流センター」への入荷商品を対象に「3分の1ルール」を「2分の1ルール」に変更すると発表した。

<可児ドライ物流センター(北側の建物)>
可児ドライ物流センター(北側の建物)

例えば、賞味期限360日の商品については従来、製造から120日を経過した預かり在庫を除外する作業が発生していたが、今後は基準を180日に変更する。順次、入出荷許容日数を緩和する計画だ。

取引先(メーカー・卸売業)への返品を低減することで、製造からセンター入荷段階までに発生していた食品廃棄物の削減に寄与する。

国土交通省・経済産業省・農林水産省が参加の呼びかけを行う、持続可能な物流の実現を目指す「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、7月8日に「自主行動宣言」を提出した一環。

自主行動宣言では、入荷予約システムの活用と加工食品の発注リードタイムの変更にも取り組む。

3月上旬に入荷予約システム(ロジクリエイト社が開発した「Li-SO」)を、愛知県一宮市の「一宮ドライ物流センター」へ試験導入した。3月中旬に愛知県豊田市「豊田物流センター」へ展開後、5月には、岐阜県可児市の旗艦センター「可児ドライ物流センター」に展開を拡大した。

6月末現在、入荷予約システムを利用する取引先は248社、事前予約比率は90%となっており、取引先側では待機時間の削減、バロー側では入荷作業の効率化が図れるなど、双方でメリットを享受している。

これまでは最大で60分程度の入荷待ちをするトラックが発生していたが、現在は最大でも待ち時間は20分にまで短縮している。

11月を目途に、加工食品の発注リードタイムを変更する。これまで、バローのドライ物流センターでは、取引先(メーカー・卸売業)は、商品の店舗到着日の1日前に、発注データを受信していた。

データ受信から自社物流センターへの出荷までの時間が少なく、取引先側では必要なトラック台数の確保など、出荷作業に係る負担があった。一方で、物流センター側でも入荷時間にバラツキが生じるなど、双方で問題が生じていた。

そこで、店着日の2日前に発注データを受信するように変更する。取引先側では出荷への段取り時間を持つことができ、バロー側ではセンターから店舗への配送を柔軟に組み立てられるなど、双方の作業を平準化するメリットがあると見込んでいる。

これらの取り組みは、スーパーマーケット事業の中核企業であるバローのドライ物流センター(加工食品・菓子・酒・雑貨)を対象に開始するが、グループの物流業務を担う中部興産を軸に、今後グループを挙げた取り組みへと発展するよう検討する。

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