流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





コロワイド/3月期は店舗休業、時短営業実施などで事業損失81億円

2021年05月14日 11:30 / 決算

コロワイドが5月13日に発表した2021年3月期決算によると、売上収益1681億8100万円(前年同期比28.5%減)、事業損失81億4600万円(前期は56億3200万円の事業利益)、当期損失107億6900万円(前期は67億9800万円の当期損失)、親会社に帰属する当期損失97億2800万円(前期は64億4700万円の損失)となった。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止を図る必要から、営業店舗の休業や時短営業を大量に実施した負の影響を大きく受けた。また新型コロナウイルス禍の第2波・第3波の影響で、消費者の外出自粛やテレワーク(在宅勤務)の継続、グループ利用による会食の敬遠、更には忘年会・新年会・歓送迎会などの需要の消滅などから、都心部の居酒屋業態のほか、比較的堅調に推移していた焼肉業態やグルメ寿司業態においても、従来なら繁忙期のはずの時期に客数と売上収益が前年同期または前々年同期を大幅に下回った。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府・自治体からの店舗臨時休業や営業時間短縮等の要請に伴う時短協力金や雇用調整助成金等の収入を、売上原価、販売費・一般管理費、その他の営業費用からの控除並びにその他の営業収益へ計上をした。

グループのセグメント別の売上収益は、コロワイドMD617億5500万円、アトム322億1800万円、レインズインターナショナル601億9500万円、カッパ・クリエイト648億8100万円、大戸屋ホールディングス88億1000万円、その他212億1200万円となった。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止のため、従業員の健康管理の強化や頻繁な手洗い・消毒の徹底、ソーシャルディスタンス確保のための客席数削減、客席間に飛沫防止用のアクリル板設置、お客に対して入店時の検温と手のアルコール消毒、マスク会食依頼、店舗内の小まめな清掃・換気などを積極的に実施した。

また、中食を上回る上質でお値打ち感のあるランチメニューやテイクアウト商品の拡充・強化、デリバリーサービスの推進、インターネット上に実店舗では扱っていないさまざまなメニューを登録し提供する「バーチャルレストラン」も開業した。

コスト面では費用対効果の精査に努め、損益分岐点の引き下げを鋭意図った。新規の出店投資の抑制、従業員の適正な配置転換による人材の活性化や人件費の削減、賃借物件の家賃契約に代表される各種契約の見直しによる費用圧縮、業態集約並びに不採算店舗の大量閉鎖、提供メニューの工夫に基づく使用食材の歩留まり向上、需要予測の精緻化による食品廃棄ロスの低減、物流拠点の集約などに取り組んだ。

店舗政策では、直営レストラン業態を25店舗、直営居酒屋業態を1店舗、合計26店舗を新規出店し、FCレストラン業態28店舗とFC居酒屋業態の22店舗を直営化した。一方、不採算や賃借契約の終了などにより直営レストラン業態を85店舗、直営居酒屋業態を133店舗、合計218店舗を閉店し、直営レストラン業態3店舗をFC化した。その結果、期末直営店舗数は1470店舗となった。なお、FC店舗を含めた総店舗数は2843店舗となった。

次期は、売上収益2216億6500万円(31.8%増)、事業利益76億5600万円、当期利益24億1300万円、親会社に帰属する当期利益5億3600万円を見込んでいる。

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧