アパレル売上高ランキング/ユニクロを筆頭にSPA3社は過去最高、老舗衣料が追随

2026年06月03日 11:00 / 決算

通期業績をもとにアパレル企業上位5社の売上高ランキングを作成した。各社いずれも増収となった。上位3社はファーストリテイリングしまむら、アンドエスティHDとSPA型(製造小売業)の企業が占め、3社とも過去最高を更新。その後をワールド、オンワードホールディングスといった老舗アパレル企業が追う形となっている。

アパレル売上高ランキングの表

8月期決算のユニクロ、今上期も過去最高の業績

2位以下を大きく引き離して断トツの1位はファーストリテイリング。前期は大幅な増収増益となり、4期連続で過去最高業績を達成している。

今上期(25年9月~26年2月)の決算は、売上収益2兆552億2700万円(前年同期比14.8%増)、営業利益4006億6600万円(31.7%増)で上期として過去最高の業績。ユニクロ事業がすべての地域で増収増益。売上総利益率は、前年同期比で0.8ポイント改善し、54.1%となった。

上期の業績が上振れしたことや足元の販売状況を踏まえ、通期業績を上方修正しており、今期(2026年8月)は売上収益3兆9000億円(14.7%増)、営業利益7000億円(24.1%増)を見込む。

ファーストリテイリング/上期過去最高の業績を達成

PB商品好調のしまむら、国内外の全事業で増収を達成

しまむらは、売上高7000億3400万円(5.2%増)、営業利益614億8300万円(3.8%増)、当期純利益444億6000万円(6.1%増)でいずれも過去最高を更新した。

売上高は、国内外すべての事業で前年を上回った。国内売上高は前期比5.0%増加。主要3事業(しまむら・アベイル・バースデイ)で既存店売上高は前年を上回った。重点催事の強化に加え、気温に左右されにくい商品展開が奏功し、すべての事業で客数が増加。買上点数は前年を下回るも、客数の増加でカバーした。

「しまむら事業」は、売上比率が25.1%を占めるプライベートブランド(PB)が好調。「FIBER HEAT(ファイバーヒート)」が前年比28.6%増となったファイバーシリーズに加え、高価格帯の「CLOSSHI PREMIUM(クロッシープレミアム)」も6.5%増と売上をけん引した。

しまむら/売上高・営業利益・純利益で過去最高を更新

アンドエスティHDは自社ECサイト「and ST」が拡大

アンドエスティHDは、売上高が3043億5100万円(3.8%増)で過去最高となった。自社ECサイト「and ST」のプラットフォーム化を加速させており、外部ブランドの誘致により会員数や流通総額が大きく伸長。外部ブランドは2月末時点で53ショップで、1年間で26ショップが増えた。流通総額は462億円にのぼる。

海外事業では、米国からの撤退があったものの、中国大陸や台湾でのEC販売が収益を支える成長ドライバーとなっている。一方、今後の課題として主力ブランドである「グローバルワーク」の立て直しが挙げられる。

今期のスタートとなる3月1日付で就任した福田泰生新社長のもと、2030年までの「中期経営計画2030」の達成に向け、デジタルと実店舗を融合させた戦略を継続していく。

アンドエスティHD/売上高は過去最高の3043億円

ワールドはアパレルが苦戦もプラットフォーム事業は好調

ワールドの売上収益は2840億1400万円(25.9%増)と2桁増収。一方、第4四半期での失速により営業利益は160億2800万円(4.2%減)と中期経営計画「PLAN-W」の最終年度は減益となった。

「ブランド事業」では既存アパレルが苦戦。前下期からアパレルの構造改革に取り組んでおり、型数・仕入れを戦略的に抑制することで、粗利率低迷からの脱却や不良在庫の削減を目指している。また、前期の10月1日付でナルミヤ・インターナショナルを、今期に入って3月1日付でライトオンをそれぞれ完全子会社化している。

「プラットフォーム事業」は好調に推移。ワールドグループのノウハウと仕組みを活用し、外部企業に対してプラットフォームのオープン化を進めている。2025年2月末のエムシーファッションの子会社化により大幅な増収増益を達成している。

ワールド/神戸本社ビル売却、神戸市内へ移転

オンワードはSCとECが大幅増収で成長を支える

オンワードHDは売上高2368億400万円(13.6%増)、営業利益116億400万円(14.3%増)、経常利益111億7600万円(10.8%増)、当期純利益100億9400万円(18.5%増)で、2桁の増収増益を達成。当初は2026年度の達成を掲げていた「当期純利益100億円」の目標を1年前倒しで実現した。

ブランド別では、戦略強化ブランドが大きく成長。「二季」に対応した機能美商品の開発を進めた「アンフィーロ」が35.5%増、「カシヤマ」が33.3%増、ドラッグストアなど新たな販路を広げた「チャコット・コスメティクス」が22.0%増を記録。基幹ブランドの「23区」も5.0%増と堅実に推移した。

販路別では百貨店が2.2%減となったものの、ショッピングセンター(SC)他が29.3%増、ECが12.4%増と大幅な増収を達成し、全体の成長を支えた。

オンワード/SC向けブランド「アンフィーロ」初の単独店

構成・執筆 比木暁

アパレル売上高ランキング/ユニクロがトップ独走、上位5社はいずれも増収に

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