ファミマ/有人・セルフの切替可能な新型レジを全店に導入、レジ業務の時間を2割削減
2026年09月03日 15:21 / IT・システム
ファミリーマートは9月3日、全国の店舗に新型POSレジを導入すると発表した。店舗スタッフが操作する「有人レジ」と顧客自身が操作する「セルフレジ」の切り替えができるのが特徴。今期(2027年2月期)中に全国1万6500店への導入を完了させる。
ファミマがPOSレジを全面的に切り替えるのは10年ぶり。新型レジは従来型同様に東芝テックのものを使う。
新型レジの最大の特徴は有人対応とセルフ対応が1台で完結すること。時間帯や混雑状況に合わせて柔軟に使い分けることが可能となる。
例えば来店客数が増える昼のピーク時間帯や、酒やタバコなど対面販売が求められる場合は「有人モード」で店舗スタッフが対応する。一方、客足が落ち着く深夜には「セルフモード」に切り替え、スタッフは品出しや清掃といったレジ接客業務以外に専念する。
どの時間帯に有人モードとセルフモードを切り替えるかについては、ファミマのスーパーバイザーが店舗ごとに相談をしながら最適な時間帯を決めていくという。
ファミマによると、店舗の日々の業務でレジに要する時間は全体の3~4割程度。新型レジによって必要に応じてセルフモードにすることで、レジ業務を1日あたり2割程度削減していく。
ファミマ執行役員店舗システム部長の大泉政博氏によると、新型レジ導入によって、全体ではレジの台数は減るという。
「現行の我々のレジは、スタッフが接するレジとセルフレジの2種類ある。これを1つにするため、台数は集約を図っていく。目安としては3万7000台前後が今回導入する規模となる」
新型レジはモードの切替機能のほかに、自動釣銭機を設ける。これにより釣銭の渡し間違い(違算)を防止できるほか、容易に現金を取り出せない構造によって防犯対策にもつなげる。
ファミマ店舗オペレーション支援部長の小林桂氏は「今まで店舗ごとに自動釣銭機が付いてたり付いてなかったりしたが、全店標準で2台は付く形になる」と説明する。
さらに新型レジはディスプレイ(スタッフ用・顧客用)、自動釣銭機、決済端末を自在に組み合わせることができる。大泉氏はそのメリットを次のように述べる。
「ディスプレイ2面が標準だが、1面でも対応できるため、設置環境に応じて柔軟にPOSレジを稼働できる。また、キャッシュレス比率が高い店については、自動釣銭機なしのキャッシュレスレジにすることで、現行のセルフレジ同様のサービスを提供できる」
新型レジでは、セルフモードでもファミマの決済サービス「ファミペイ」への現金のチャージができるほか、消費期限が迫った値下げ商品「エコ割」適用商品の購入などにも対応している。このほかにも「ストアスタッフ呼出機能」を設けており、セルフモード時に使い方が分からなかった際などに店舗スタッフを呼ぶことができる。
今後は多言語対応も行う予定で「ひらがな」や「英語」への表示切替や音声による案内機能などを順次追加していく。これにより子どもやシニア、外国人も操作できるようにする。
ファミマでは今回の新型レジの導入に加え、ロボットやAIの活用などで省力化を進め、2030年度までに店舗の1日あたりの総労働時間(マンアワー)を2025年度比で約2割削減する目標を掲げている。
なお、ローソンは2019年に、有人レジとセルフレジの切替ができるレジの導入を完了しており、現時点では全店で切替可能レジを使用している。
セブン-イレブンでも2020年に、「お会計セルフレジ」を導入。顧客自身で決済方法を選択して支払える仕組みに加え、有人(セミセルフ)・無人(フルセルフ)の切替機能を実装している。セブンでは現在、次世代POSレジへの刷新プロジェクトを進めており、検証を行っているとしている。
取材・執筆 比木暁
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