ドンキ 新業態/「ロビン・フッド」1号店、総菜に名古屋グルメ・うどんバイキング…
2026年04月24日 16:09 / 店舗レポート
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は4月24日、愛知県あま市に「ロビン・フッド甚目寺店」をオープンした。新業態「ロビン・フッド」の1号店となる。
新店舗が出店する場所はもともと、1993年に「ユーストア甚目寺店」がオープンし、その後2009年に「ピアゴ甚目寺店」にリニューアル。そして今回「ロビン・フッド甚目寺店」としてリニューアルオープンした。
旧ピアゴの頃は年齢層の高い主婦層がメインターゲットだったが、ロビン・フッドでは小中学生のいるファミリー層を取り込んでいく狙い。
店内ではタイパやコスパの高い買物体験の提供にこだわる。「迷わせない」をコンセプトに、食品の買物時間を10~15分、非食品では15~20分程度と、短い滞在時間をイメージした設計となっている。
そのため、「ドン・キホーテ」の特徴である迷路のような店舗レイアウトや商品を埋め尽くす「圧縮陳列」は行わず、シンプルに配置。一方で、単品拡販や什器高の高低を工夫してお勧め商品を訴求する。
また、新たにプライベートブランド(PB)「ロビン・フッド」も開始。顧客メリットを直感的に伝える「迷わせないPB」として、特徴ごとに「安・得・速・楽(やす・とく・はや・らく)」の4種類・50アイテムを投入している。
売場に入って気づくのは、化粧品や衣料品、玩具など非食品アイテムの豊富さ。非食品は売場面積の約4割を占め、一般的なスーパーの3倍以上の規模という。このあたりは「スーパーみたいで、スーパーじゃない」を標榜する「ロビン・フッド」の特徴だろう。
入口付近の美容コーナーでは、定番のスキンケアアイテムのほか、小中学生がお小遣いでも買えるプチプラコスメをラインアップ。3月から展開を始めたドン・キホーテのプチプラコスメブランド「nyuu(ニュー)」も取り扱う。
その奥はウェルネスコーナー。健康志向の高まりを背景に、サプリメントやプロテイン、ヘルスケアグッズなど、幅広い年齢層向けに健康アイテムを提案する。ジム用のウェアやサンダル、自宅トレーニング用のダンベルやハンドグリップなどもそろえる。
隣のエンタメコーナーでは、キャラクター文具やシールを扱うほか、キャラクター衣料品は親子で一緒に楽しめるサイズをそろえる。楽しめる売場づくりによって、小中学生のドンキのプチデビューや、来店頻度の向上を狙う。
その奥が食品売場となる。旧ピアゴ時代には、食品は店内加工とアウトパックをミックスしていたが、ロビン・フッドでは店内加工を極力減らしローコストオペレーションに振り切る。一方で、弁当などは店内加工のでき立て商品を提供することで周辺のドラッグストアと差別化を図る。
青果コーナーでは即食・簡便カテゴリーを強化。カット野菜を約70アイテム、カットフルーツを約20アイテムと、通常店舗の約1.5倍程度に拡充し差別化につなげる。中でも「千切りキャベツ」は業態を代表する価格訴求アイテムとして税込96円で販売する。
隣の鮮魚コーナーでは、冷凍・即食・簡便を軸に商品を設計。ピアゴでは扱っていた丸魚は置かず、骨取りレンジアップ商品などを充実させる。さらにお造りを作る工程で出る刺身の端を集めた「まかない海鮮切り落とし盛り」を1日30パック限定で販売。さらに看板商品として、真空凍結で鮮度を保った「極氷銀鮭」(2切・538円から)も打ち出す。
隣接した精肉コーナーでも、時短・簡便をコンセプトにした商品が並ぶ。例えば、ラップに穴を開けてレンジで数分温めるだけのレンジアップ商品は、10アイテム以上をラインアップ。また、定番商品の品ぞろえは売れ筋に絞ることで、顧客に迷わせず、店側もオペレーション負荷を減らして価格を下げる。
お菓子コーナーは、PPIHグループの大量仕入れによるスケールメリットを生かして商品を安価に提供。オープン時は、東ハトの「キャラメルコーン」を通常価格150~160円に対して74円で販売する。また、小中学生向けに駄菓子なども充実させる。
総菜コーナーは「飽きさせない・手軽な総菜」がテーマ。高頻度で商品を入れ替え、来店の度に新しい発見がある売場を目指す。また、カネ美食品との協業で商品開発を進め、1食あたりワンコイン以内でおさまる組み合わを意識した価格設定で提供する。
名古屋グルメにフォーカスした売場「でら旨名古屋グルメ」を設置。手羽先は1本(106円)から購入が可能で、10本セットで862円とコスパの高さが特徴。そのほかにも味噌串カツや天むすなどをラインアップする。
片手で食べられるワンハンドモバイルフードとして開発したのが、肉巻きおにぎりを串に刺した「うみゃ~棒」(1本214円)だ。照り焼き・ねぎ塩・ヤンニョムの3種類をそろえる。「うみゃ~棒」は2カ月に1回、売上が最下位の商品を改廃し、新しいフレーバーを投入していく。さらに「うみゃ~棒」に衣をつけて揚げた「DXうみゃ~棒」(1本322円)も販売し、お好みソース・トマトバジル味・カツカレー味をラインアップしている。
お弁当では「ミニマル弁当」を323円から販売。ドリンク1本加えても500円以内におさまる価格帯を実現。ご飯の量が通常サイズの約7割となるミニサイズで展開しており、チャーハン・親子丼・海老天丼、焼豚丼・天津丼など幅広く展開する。小サイズ設計により別の商品の購入など売場の回遊性向上も期待する。
総菜コーナーの一角には「うどんバイキング」も設置。麺は、讃岐うどん・きしめんの2種類。出汁は、かつお節やいわし節、日高昆布などを使った関西風の「琥珀出汁」と、醬油ベースの関東風「コク旨芳醇出汁」の2種類で、それぞれ温・冷を用意している。
素うどんは214円。無料でねぎ・わかめ・天かすをトッピングできる。隣に「天ぷら・フライバイキング」を構えており、れんこん・紅ショウガ串・いも・野菜かき揚げなど12種類の天ぷらを提供。価格は1点141円だが、うどんを購入すると1杯につき108円で提供する。
おにぎりは、米価が高騰する中で2桁の価格(100円未満)の商品という観点で開発し、押し麦を採用することで価格を抑えた。押し麦は白米のおよそ20倍の食物繊維を含むことから、健康面にも配慮したという。商品は85円のだしごはんなど29種類を展開する。
また、スイーツではカネ美食品の自社工場で製造したプリン・コーヒーゼリー・杏仁豆腐を140円で提供。ミルフィーユシューは162円で販売し、「majica(マジカ)」会員であれば108円となる。
酒類コーナーでは洋酒・リキュールの豊富な品ぞろえが特徴で、一般的なスーパーの1.5倍という充実のラインアップ。PPIHによると、洋酒やリキュールはコーラやジンジャーなどと自由に割って飲めることから、近年売上を伸ばしているという。
酒類の隣の日用品コーナーでは、洗剤やティッシュ、衛生用品など、日々の生活に欠かせないアイテムを豊富に用意。ドンキのPB「情熱価格」シリーズの商品や、オリジナルのOEM商品をしっかり組み込むことで収益の向上も図っていく。周辺には「サンドラッグ」「クスリのアオキ」「V・drug」などドラッグストアが多い。日用品でドラッグストアに遜色ない品数をそろえることで、競争優位性を築いていく。
「ロビン・フッド甚目寺店」の店内を歩くと、ドンキの特徴である手書きPOPは見当たらない。その意図について、PPIH第1ブロック責任者の古崎芳匡氏は次のように説明する。
「基本的にはローコストオペレーションの方針で、電子棚札を使っている。お客様に迷わせないということもポイントで、いろいろなものに目移りするのを避け、商品の打ち出しが伝わりやすいようにしている」
また、サービス面では「majica」会員限定の「後悔させま宣言」を実施。購入から3カ月以内であれば商品の返品を受け付ける。開封後で再販ができない商品も対象。ただし、同一商品の複数日にわたる返品や、内容量の3分の1以上を消費した商品などは対象外。これにより買い物に対する不安を軽減し「迷ったら試してみる」という選択を促進する。
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天ぷら・フライバイキング
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ミニマル弁当
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ミルフィーユシュー
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カット野菜
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まかない海鮮切り落とし盛り
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極氷銀鮭
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PB「ロビン・フッド」
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ウェルネスコーナー
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お楽しみ袋
■ロビン・フッド甚目寺店
所在地:愛知県あま市森4-11-14
営業時間:9時~21時
売場面積:2334.84m2
商品数:約3万点(季節によって変動)
従業員数:社員7人、アルバイト約60人
売上目標:リニューアル前比30%増
商品構成:食品、日用消耗品、衣料品、家電製品、調理器具、玩具・バラエティ、スマホ・パーツ、化粧品ほか
レジ台数:有人レジ(セミセルフ)1台、フルセルフ12台
駐車場:147台
駐輪場:29台
テナント数:9店舗
近隣店舗網:ピアゴ大治店(約5km)、アピタ稲沢店(約7km)、MEGAドン・キホーテUNY稲沢東店(約10km)
取材・執筆 比木暁
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