アンドエスティHD/5カ年計画の初年度終了、オープン化で外部ショップが2倍に増加

2026年04月07日 16:56 / 経営

アンドエスティHDは前期(2026年2月期)から5カ年の「中期経営計画2030」を始動している。計画では2030年2月期に売上高4000億円、流通総額(GMV)1000億円、営業利益率8%を掲げている。その中計の1年目が終了。福田泰生社長は「課題」と「成長ドライバー」が見えつつあると述べる。今期も引き続き成長が求められるが、足元では中東情勢の影響で原料費高騰への対策も必要になる。

<福田泰生社長>
福田泰生社長

前期の売上高は3043億円で過去最高。GMVは462億円、営業利益率は5.4%となった。

3月1日付で代表取締役社長に就任した福田泰生社長は、中計の初年度について「事業別の進捗に濃淡はあるものの、課題は明確であり、成長ドライバーも見えつつある」と振り返った。

アンドエスティHD 決算/2月期は増収増益

外部ブランド参画で自社ECは好調に拡大

アンドエスティHDでは「プラットフォーム事業」「グローバル事業」「ブランドリテール事業」の3つの事業を展開。そのうち自社ECモール「and ST」などからなる「プラットフォーム事業」は、オープン化を進めて外部ブランドの誘致を進めた。前期末時点で53ショップとなり、1年前に比べると2倍の26ショップが増えた。

その結果、前期のGMVは462億円(前期比14.8%増)と拡大。このうち自社グループのショップが417億円、グループ外のショップが45億円で、グループ外の比率が10%程度となっている。

福田社長は外部ブランドについて「今期に関してGMVは2倍の90億円を狙いたい。GMVに占めるグループ外比率は、10~20%の間が目標」と言及。中計では2030年2月期にはグループ外比率を40%まで高める計画。

また、ECとリアル店舗共通の会員制度である「and ST」の総会員数は、前期末から200万人増加して2170万人。アクティブ会員数も30万人増え、約780万人となった。中計では総会員数2600万人、アクティブ会員数1100万人を目標にしている。

主力の「グローバルワーク」は前上期に苦戦

一方、「グローバル事業」では中国大陸で標準型店舗出店による認知拡大とEC販売を連携するクロスチャネル戦略が奏功し、ECが前年比約2倍に成長。収益性も改善しており、今期の黒字化を計画する。

そして中核企業のアダストリアなどからなる「ブランドリテール事業」については、主力ブランドの「グローバルワーク」が伸び悩み売上・利益ともに計画未達の要因となった。「グローバルワーク」は上期に停滞するも下期から緩やかに回復しているという。

「グローバルワーク」の前期末時点での売上は538億4200万円(2.2%増)となった。2030年2月期に売上高1000億円を目指しており、そのうち国内800億円、海外200億円の構成を想定している。

中東情勢の影響で原料が5~10%高騰も

<「原料が値上がりしている」と福田社長>
福田泰生社長

福田社長にとっては社長就任後、初めての事業年度となる今期。足元ではイランを巡って中東情勢が緊迫化している。そうした中で、原料価格の高騰を見据えた対策が求められる。

「我々が扱う商品の半分ぐらいはオイル由来の合成繊維のため、糸値などの原料費が上がりつつあるという情報は入っている。すでに5%から10%程度の動きがあるということを認識した上で、コスト削減を行い、安定的な商品供給をするための道筋を作っておく。そうしたところが生産本部のテーマになっいる」(福田社長)

取材・執筆 比木暁

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