セブンイレブン/30年度日販80万円目指し「ターゲット×シーン」明確にした商品強化

2026年04月23日 13:44 / 経営

4月23日開催されたセブン&アイ・ホールディングスのIR Day 2026 Springにおいて、セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)の阿久津知洋社長は「2030年に向けた成長のためにトップラインの向上、構造改革の両面を追求する」との方針を明らかにした。

<阿久津知洋社長>
阿久津知洋社長

SEJは2025年度既存店の平均日販において、同社史上初めて70万円を達成した。阿久津社長は「日販向上は手を休めることなく、2030年までに、できるかぎり早期に日販80万円を達成したい」と意欲を示す。

日販80万円に向け、でき立てカウンター商材、ターゲットと利用シーンを明確にしたカテゴリー戦略、モバイルオーダー、IPコンテンツ・エンタメを強化する。

阿久津社長は「セブンイレブンはこれまで50年間日本人が欲しいと思うもの、最大公約的なニーズを言い当てることによって成長を遂げてきた。これからは、多様化する生活様式やニーズに対応し、一人一人の個人が欲しいものを提供していく。誰のために何を提供していくのか、その企てをシャープにしながら、新しい価値を作っていきたい」と話す。

具体的には、十分に取り込みができていない若年層、人口構成の中でさらに比率が高まっているシニア層、タイパ忙しさの中で、コンビニエンスを求めながらも質を求める共働きの層をターゲットに設定。

各ターゲット層が、どのようなシーンでセブンイレブンを使うかを分析。「若年層×外出先」ではカウンター商材・パン、「共働き×外出先」にカウンター商材・デリカ、「シニア×自宅ご飯」はカウンター商材・冷凍食品といった視点で、需要を読み解き、新しいカテゴリー戦略を立案している。

特に、カウンター商材に注目。パン、紅茶、スムージー、揚げ物といったできたて商品「Live-Meal(ライブミール)」を強化する。「Live-Meal」は導入店舗を拡大しており、2025年度上期売上高は5.6%増、下期10%超増と好調な成長を見せている。

2026年度も採用店舗の拡大と共に、大型キャンペーンを計画中。4月にスタートした7NOW モバイルオーダーも、でき立ての高付加価値弁当・調理麺の注文増への貢献が期待されている。

構造改革では、調達・製造・物流にメスを入れている、買いやすい価格の商品を実現するため、北海道ではおにぎりの製造・配送2便制でコスト削減の実現可能性を探っており、実施エリアを今後拡大予定だ。

パンでは生地加工・焼成・配送センターを分けていたが、新しいメーカーと取引することで、一つの工場で生産、工場から直接納品する体制に変更した。

阿久津社長は「ふんわりコッペたまごサラダ税別128円、ずっしりデニッシュりんご128円と値ごろ感のある商品を提供できている。生産性の向上を図る中で、従来の製造工程の中でも同様の品質の商品(メロンパンなど)を20円安くできた。4月の1日あたりのパン購入客は16.6人増、売上金額4.0%増、売上数量4.6%増となった。価格の最適化で客数の維持・改善を図る」と説明している。

取材・執筆 鹿野島智子

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