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良品計画/季節商材の処分が拡大、売上高0.6%増、当期利益35%減

2009年04月15日 / 決算

良品計画が4月15日に発表した2009年2月期決算によると、売上高は1637億5700万円(前年同期比0.6%増)、営業利益172億2300万円(7.3%減)、経常利益173億5800万円(7.0%減)、当期利益69億3600万円(35.1%減)の増収減益となった。

国内での無印良品販売事業では、素材感や機能性を強化した「なるほど無印良品」を中心に拡販を進めたが、主力商品群の不振で全体を牽引するまでには至らず既存店売上高は低調。また、海外メーカーからの直接仕入の拡大や素材の共通化で、商品開発などでの原価コスト削減を図ったが、下期以降の販売低迷から季節商材の処分が拡大。売上総利益率が伸びなかった。

商品別動向では、上期は衣服・雑貨は「落ち綿」や「フレンチリネン」など素材感のある商品が好調だったが下期は一転し、定番品が不調で主力のカットソーやシャツなどのウェア中心に紳士・婦人とも売上が下落。生活雑貨では8月に価格を見直した「脚付きマットレス」が好調で、ベッドなど主力のファニチャーは上昇したが、ファブリックスは上期から継続して低調に推移した。食品ではレトルトや自分で作る「手づくりキット」等の調味加工が好調だったが、菓子は継続して厳しい状況となった。

店舗状況では、国内は都心大型店としての「MUJI新宿」「MUJI銀座松坂屋」を含め計26店舗(直営店19店舗含む)を新設。12店舗(直営店11店舗含む)を改装し、12店舗(直営店4店舗含む)を置換も含め閉鎖した。期末店舗数は342店舗(直営店196店舗)、総売場面積は24万6887㎡(直営店15万5599㎡)となった。また、海外の空港に先行して出店してきた「MUJItoGO」の国内1号店を東京駅構内に出店。

海外では、アジア各国は既存店が引き続き好調を維持し、欧州は衣服雑貨の見直しで上昇の兆しが見え始めたが、英米は厳しい事業環境となり、円高による仕入原価の上昇で売上高総利益率は大幅に悪化した。

海外の出店は、英国1店舗(直営店)、イタリア2店舗(直営店)、ドイツ1店舗(直営店)、スウェーデン1店舗(供給店)、ノルウェー2店舗(供給店)、スペイン1店舗(供給店)、香港2店舗(直営店)、韓国2店舗(直営店)、中国5店舗(直営店)、台湾3店舗(供給店)、タイ2店舗(供給店)、米国3店舗(直営店)に加え初進出国のトルコに1店舗(供給店)の計26店舗を新設。英国2店舗(直営店)、シンガポール1店舗(直営店)、台湾1店舗(供給店)の計4店舗を改装、英国3店舗(直営店)、中国(上海)1店舗(直営店)の計4店舗を閉鎖した。海外店舗の総店舗数は98店舗となった。

次期は、商品開発力の革新による魅力ある商品の販売などで売上高1701億9000万円(3.9%増)、営業利益175億6000万円(2.0%増)、経常利益178億8000万円(3.0%増)、当期利益104億8000万円(51.1%増)と増収増益の見通し。

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