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ダイエー/衣料品不振で当期損失45億円

2009年10月09日 / 決算

ダイエーが10月9日に発表した2010年2月期第2四半期決算によると、売上高は4966億5100万円(前年同期比5.6%減)、営業損失24億9300万円(前期は30億9200万円の営業利益)、経常損失44億5900万円(17億4000万円の経常利益)、当期損失45億3600万円(33億5600万円の当期利益)となった。

第2四半期の業績は、食料品部門やスーパーマーケット子会社で、購買頻度の高い商品を中心とした価格強化施策や開発商品の販売拡大等の施策を進め、第1四半期までは既存店売上高が比較的堅調に推移したものの、第2四半期から個人消費減退が影響し、急激に売上が落ち込んだ。

衣料品部門は、コモディティ性の高いインナーウエア品群の強化や衣料品専門店子会社との協業による売場改善を進めたものの、経済環境の悪化で衣料品部門や衣料品専門店子会社、百貨店子会社の既存店売上高が前年同期を大きく下回った。

利益面は、人時生産性の改善を進めるなど経費構造の改革施策を実行し、人件費などの販売費・一般管理費を大幅に削減。しかし、売上高が前期を下回ったことなどで営業総利益が悪化し、前期比で56億円の減益となり損失を計上。経常損益は、セディナ(旧オーエムシーカード)の合併で、同社を持分法適用関連会社から除外したため営業外損益が悪化。やはり損失となった。

ローコスト体質への転換では、店舗オペレーションの効率化のために作業の標準化を図り、大型店を中心に82店舗にオペレーション課を新設し組織横断化を図り、人時生産性の改善を進めた。このため総労働時間と人件費は前期比で改善した。また、費用対効果を踏まえた広告宣伝費の見直しや省エネ設備の導入による水道光熱費削減などコストの効率改善による経費構造の改革にも取組んでいる。

グループ事業の再構築は、グループ経営資源の集中と効率的な組織構築のため、5月1日付で子会社のディーホールドを吸収合併した。また、連結収益力向上と店舗運営の効率化のため、9月1日付で自社を承継会社とし、グルメシティ北海道とグルメシティ九州を分割会社とする吸収分割を実施。

さらに、書籍販売業の子会社アシーネは、収益力の回復が見込まれるため、ダイエーからの貸付金の債権放棄による支援を決めた。加えて、食品加工業の子会社のアルタックフーズとセリティフーズは、経営効率化と事業領域の拡大・強化のため、9月1日付でアルタックフーズを存続会社として合併した。

通期は売上9850億円(5.4%減)、営業利益15億円(74.7%減)、経常損失25億円、当期損失55億円を見込んでいる。

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