コープみらい/埼玉県「コープ川口西店」オープン、年商17億円目指す

2025年07月01日 16:16 / 店舗レポート

生活協同組合コープみらいは7月1日、「コープ川口西店」(埼玉県川口市)をオープンした。

<店舗外観>
コープみらい

JR「川口駅」西口から徒歩10分の住宅街に位置する。生活利便性を高めるため1階にドラッグストア「スギ薬局」、2階にヘアカット・クリーニングのテナントを併設。地域に根差した快適なショッピング環境を提供する。商圏人口は、500m商圏1万7167人(8888世帯)、500m~1km商圏4万6766人(2万5042世帯)。日商488.4万円、年商17億円を目指す。

周辺には小学校やスポーツセンターもあり、若年層・子育て世代が多く住むことから、毎日の暮らしで使い勝手の良い簡便・即食品を強化した。なお、近隣には「コモディイイダ仲町店」、「コモディイイダ川口リプレ店」、「オーケー川口店」などがあり、競合店の多い立地でもある。その中で「品質と価格で地域一番の店」をストアコンセプトに掲げた。

<本間本部長>
コープみらい

新店舗について、本間伸裕 常務執行役員 店舗事業本部 本部長は「周辺は、若い世代の方が非常に多い商圏だと考えている。子育てファミリー層に寄り添った品ぞろえで、簡便即食系を中心にラインアップした。農産・水産はコープの産直商品を中心に取りそろえ、特に水産は魚屋の総菜・寿司をMDとして導入している。ローストビーフやおつまみ商材も用意した」と説明する。

若年層向けのMDで周辺住民を取り込みながら、店舗独自のプロモーションも打ち出す。コープみらい全店で実施している月間のお買得品企画に加え、川口西店限定のNB品セール「川口西プライス」を用意した。厳しい競合環境下で、価格面でも集客する方針だ。

川口西プライスについて本間本部長は「日配・グロサリー品で利用頻度の高いNB商品30品目を指定し、この地域で戦える価格設定にした。競合環境が非常に厳しく、低価格のオーケーストアが(近隣に)あることを意識している。我々にはコープ商品もあるが、どうしてもNBブランドが良いというお客様もいる。商環境が変化すれば見直すが、今回は2カ月くらい実施する」と述べた。

<農産売場>
コープみらい

農産売場では、季節ごとに日本全国の産直産地をリレーしながら、その時期の旬の野菜・果物を並べる。ポップでレシピ提案や料理アイデアを掲示することで、その日の献立がその場で思い浮かぶように工夫した。生産者を応援するため、不ぞろい規格の商品も取り扱う。

<水産売場>
コープみらい

水産売場では、忙しい日常でも手軽に魚を楽しめるよう、刺身や寿司、総菜などの即食商品をラインアップ。店内加工による魚屋の総菜によって、調理の手間なく魚を食べる機会を提案する。鮮魚では、骨取り魚や、小切れで調理しやすく食べやすい商品を取りそろえた。

<畜産売場>
コープみらい

畜産売場では、コープが指定した産直肉を中心に用意。今回、埼玉県内の店舗で初めて「八千代黒牛」を導入した。「コープみらいの中では、千葉県で取り扱っていた牛肉で、千葉エリアでは品質・味の評価が高かった」(本間本部長)という。顧客の利用動向を確認し、他店舗・他エリアでの拡大も検討していく。

豚肉のジャンボパックや鶏肉を中心にノントレー商品も扱い、利便性を高めた。店内で加工したローストビーフやおつまみ商材も取り入れ、より多様な楽しみ方を提案する。

<弁当>
コープみらい

総菜売場には、平日・週末、午前・午後といった時間帯ごとに最適な商品を販売。アクティブシニアや子育てファミリーなど主力層のライフスタイルに応じた売場づくりを行う。おはぎ、手作りおにぎり、魚総菜、玉子焼きなどの人気の総菜を導入した。

弁当では、6月下旬から販売開始した、女子栄養大学とのコラボ商品第8弾「レモン香る油淋鶏弁当」(税別698円)などを取り扱う。

<涼味麺が伸長>
コープみらい

現在、米の価格高騰などを受け、コープみらいでの弁当類の価格が、従来と比較して全体的に100円ほど値上がりしている状況だという。その中で夏場を迎えたこともあり、各店舗では涼味麺の販売に注力している。

本間本部長は「お米以外で、いま利用頻度が高いのは麺類だ。気温が高いという要因もあるが、おそうめんであったり、おそばであったり、うどんなど涼味麺が非常に伸びている。それから通年でパスタ関係が伸長している」と語る。物価高の中でも選択肢を増やすことでニーズに対応していく。

<カスクードサンドを導入>
コープみらい

ベーカリー売場では、昼食需要にバーガーやカツサンドを用意。夕方帯にはピッツァの品ぞろえを強化する。多品目を並べることで品ぞろえに深みを持たせ、専門性を高めていく。

6月にオープンした春日部東店に引き続き、新商品「カスクードサンド」(各398円)を導入。具材はパストラミポーク、スチームチキン、ハム&チーズの3種を用意している。398円のプライスラインを増やす狙いもあるという。

新商品について本間本部長は「お米の値上げ等で、なかなか398円のお弁当を生産・販売できない中、1つの選択肢としてボリュームのあるカスクートサンドを用意した。若い世代、子育て層、昼食需要がある川口西店で好調に推移するのではないかと思っている。他の店舗にも、これから拡大できればと思う」と述べた。

このほか日配品は、コープ商品を中心に、健康志向や即食ニーズに応える商品を拡充。冷凍食品や宅配人気商品、外食監修商品など話題性ある商品も配置し、ファン層の拡大を図る。オリジナル離乳食・幼児食「きらきらステップ」も取り扱う。

グロサリーでは、コープ商品を中心とした品ぞろえで、子育て世帯からシニア層まで幅広い客層の生活に寄り添った売場構成とした。子育て世帯向けには、乳幼児向け商材とあわせて、ベビー向け商材も併売する。シニア世代向けには、調味料・スパイスを生鮮部門の売場前に配置することで、買いやすい売場にした。

需要の高まりつつある防災商品コーナーも充実させ、手土産コーナーでは「幸煎餅」も販売する。

また、イートインコーナーも設置し、地域住民の利便性を高める。店の外には、組合員施設「コープルーム」も併設し、組合員同士の交流の場も設けた。

なお、オープンに伴い、コープみらいの店舗数は、埼玉県40店舗(SM25店、ミニコープ15店)、東京都68店舗(SM38店、ミニコープ30店)、千葉県18店舗(SM10店、ミニコープ8店)、合計で126店舗(SM73店、ミニコープ53店)となった。

■コープ川口西店
所在地:埼玉県川口市川口5-11-2
アクセス:JR「川口駅」徒歩10分
TEL:048-290-8003
開店日時:7月1日9時
営業時間:9時~22時
定休日:1月1日・2日
日商/年商計画:488.4万円/17億円
従業員数:正規20人/パート・アルバイト105人
敷地面積:3736m2(1130坪)
延床面積:3175m2(960坪)
売場面積:1581m2(478坪)
駐車場/駐輪場:84台/124台
テナント:スギ薬局ほか
商圏人口:6万3933人・3万3930世帯(0~1km商圏)
500m商圏:1万7167人・8888世帯/500m~1km商圏:4万6766人・2万5042世帯

取材・執筆 古川勝平

コープみらい/「コープ幕張駅北口店」2/25オープン、千葉県に16年ぶりの出店

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