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ショッピングセンター/2011年売上高1.3%減の27兆4398億円

2012年02月10日 / 月次

日本ショッピングセンター協会は2月10日、2011年のSC年間販売統計調査報告を発表した。
2011年の既存SC年間売上高は27兆4398億円で前年比1.3%減となり、5年連続でマイナスだったが、下げ幅は0.7ポイント改善した。
SC商況は、3月の東日本大震災により一変し、震災直後は、営業時間の短縮や休業により売上を大幅に落し、3月の全国売上高は統計始まって以来の下げ幅(12.2%減)になった。
特に駅ビルやファッションビルなど衣料品を扱うテナントの落ち込みが激しく、テナントでは14.8%減と厳しい結果になった。
その後、東北地方の被災地では、幹線道路や東北新幹線の全線運転再開(4月29日)等によって回復基調がみられ、5月頃から仙台を中心に復興需要により好調に推移した。
東北電力や東京電力管内にあるSCは、3月は計画停電による営業時間の短縮や休業、7月から9月上旬は電力使用制限令の対応策として、一部のSCにおいて夏のバーゲンを前倒しで実施したことで、同エリアの競合SCでは販促策の効果に明暗が分かれたこと、自粛ムードから飲食店特に夜利用客の減少、観光地にあるSCでは来街客特に外国人旅行客が減少したことなど、震災の影響は大きく、売上減を余儀なくされた。
博多や大阪などターミナル駅や駅前の好立地に大規模SCが開業し、SCによっては来館者数の増加に伴い、一部の周辺SCに相乗効果がみられるが、多くは周辺の競合SCや周辺のエリアでは来館客減を招き、厳しさは増している。
昨年の家電エコポイント制度終了にともなう駆け込み需要の反動や、シネマにヒット作が恵まれず客足を鈍らせたことなども重なり、既存店では前年実績を上回ることができなかった。
2011年は、上向きの消費マインドが期待され年初はその兆候が見られたものの、震災の影響が大きく、前年比の下げ幅は改善したが、前年を上回ることができなかった。
なお、2011年のSC総売上高(推計)では、東北3県のSCの内、東日本大震災によって休業したSCの売上の減少分(推計)を除いている。

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