- 関連キーワード
- yanoict
矢野経済研究所は1月16日、医薬品流通に関する調査結果2012を発表した。
調査によると、調剤薬局チェーンと医薬品卸の2012年度の納入価交渉は2012年12月から2013年3月にかけて大きな山場を迎えることになるという。
医薬品卸も製薬企業も流通改善が行われなければ、今後の自社の経営状態に大きな影響を及ぼすことになるとの認識をし、取引慣行を少しでも改善していくための我慢が求められる。
2012年4月の診療報酬改定において、厚生労働省は後発医薬品が存在する医薬品について、一般名称に剤形や含量を付加した記載(以下:一般名処方)による処方せんを交付した場合、医療機関において一般名処方加算を算定できることとした。
これまで製薬企業各社は、医師に対して自社品の処方記載を促す営業手段として、商品名を訴求していた。今回の動きがすぐに新薬の一般名処方化へと移行することにはならないが、今後5年、10年の間に徐々に浸透するものと予測される。
今後、製薬企業側には、これまで通りの商品名に加え、一般名処方への医師の認識も高める学術宣伝活動を行うことの必要性が高まっている。
一般名処方への切り替えの動きは、製薬企業・医薬品卸にとっても調剤薬局にとっても、これまでの競争状態を大きく変えることになりかねないという。