マルエツ/東京都世田谷区に2層店舗「千歳船橋店」オープン、総菜売場を1階に集約
2025年05月30日 14:24 / 店舗レポート
マルエツは5月30日、東京都世田谷区に「マルエツ 千歳船橋店」をオープンした。308店舗目(都内152店舗、世田谷区4店舗)の出店となる。
小田急電鉄小田原線「千歳船橋駅」から北側約70mの場所に出店。周辺は低層マンションや住宅が立ち並ぶ住宅地で、商圏特性は世田谷区全体と同水準だが、20~64歳の人口がやや高い地域という。
建物は鉄骨造り3階建てで、1階と2階が店舗。2層店舗の特徴を生かして総菜売場を1階に集約、フルセルフレジを15台導入するなどショートタイムショッピングの実現を目指す。
年間売上高目標は18億5000万円。品目別売上構成比は、精肉12%、青果15%、鮮魚10%、総菜・ベーカリー17%、日配食品20%、一般食品19%、酒・タバコ5%、生活用品2%を計画する。
取扱商品数は全体で約9030SKU。内訳は、精肉320、青果360、鮮魚280、総菜・ベーカリー250、日配食品2000、酒・タバコを含めた一般食品4900、生活用品920となっている。
マルエツの本間正治社長は新店舗について「駅近の好立地に出店できた」としつつ、周辺の競合店と差別化し生活者の来店を促すためのポイントの1つとして「買い回りの良さ」を挙げた。
「買いやすさを考慮して、レイアウトや通路幅はこだわった。カートショッピングができたり、ベビーカーを押したお客様もちゃんと買い物ができるということはすごく意識した」
さらに、2層店舗のため「2階に生鮮があるということを認知してもらう」ことを狙った。
「2階に生鮮売場があるということは、我々の感覚では当たり前だが、お客様からすると当たり前ではない。お客様には、気づいてもらえないという前提に立って、どうすればもっと分かりやすくできるかという点に立ち返った。社内の当たり前がお客様の当たり前ではないと考えるようにしている」
商品のゾーニングも顧客視点で配置した。精肉部門の構成比で5~10%程度を占める「おつまMEAT」は、2階の精肉売場ではなく、1階の総菜売場に並べた。
「精肉部門の商品であっても、即食のレンチン商品はデリカだと思う。つまり我々の部門や所属よりも、どこに配置すればお客様が買いやすいか、そこは徹底的に顧客視点で考えていく」
総菜売場ではほかにも、定番商品の鮭弁当や店内で焼き上げる鉄板焼き、自家製のおにぎりやおはぎといった商品も展開。
隣接するベーカリーコーナーでは、ドーナツのカテゴリーを設けているほか、5月の新商品として「2層のとろけるクリームパン」を販売する。
1階では、入口付近の総菜やベーカリーコーナーのほかに、奥には冷凍食品コーナーを配置。牛乳やヨーグルトの日配食品、飲料、酒なども展開している。
エスカレーターで2階に上がると、正面が青果コーナー。キウイフルーツの品ぞろえを充実させているほか、「農家さんの直売所」コーナーで新鮮な野菜を販売。
簡便商品としてカット野菜やカットサラダも取り扱う。また、イオンの環境や健康に配慮したプライベートブランド(PB)「トップバリュ グリーンアイ」の商品も並ぶ。
青果コーナーの奥は精肉コーナー。オリジナルブランド「優夢牛」の中から肉質のよい雌牛だけをそろえた「優夢牛セレクト」を定番化商品として展開。
「優夢牛セレクト」について本間社長は「すでにあるブランドをどうすればより価値あるものにできるかを考えた。既存店で試食の機会を増やし、そこでの反応を踏まえ、今回満を持して販売していく」と意気込む。
精肉コーナーの隣の鮮魚コーナーでは、鮮魚寿司の「魚悦」のほかに、切身や生魚などが並ぶ。
さらに行くと、麺や調味料、菓子、生活用品などを販売。また、ダイソーの100円均一商品も取り扱う。
■マルエツ 千歳船橋店
所在地:東京都世田谷区船橋1-9-21
オープン日時:5月30日9時
電話番号:03-3420-8008
売場面積:約936m2(283坪)
建物構造:鉄骨造3階建て(店舗は1~2階、3階はテナントのみ)
従業員数:73人(8時間換算)
年間売上高目標:18.5億円
営業時間:9時~22時
取扱品目:青果・鮮魚・精肉・惣菜・ベーカリー・日配食品・一般食品・日用雑貨
取材・執筆 比木暁
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