ユニー/ピアゴ ラ フーズ コア徳重店
2010年11月07日 / 店舗リポート
既存店の住み分けを重視、上質商材の提案型販売目指す
ユニーは11月6日、愛知県名古屋市に同社が開発した都市型ショッピングセンター「ヒルズウォーク徳重ガーデン」の核店舗として「ピアゴ ラ フーズ コア徳重店」を開店した。
<ピアゴ ラ フーズ コア徳重店>
同社が展開するスーパーマーケット(SM)業態としては10店舗目。愛知県緑区の店舗としては、総合スーパー(GMS)のアピタ鳴海店、緑店、小型GMSとSMのピアゴ滝ノ水店、鹿山店、桶狭間店、清水山店に次ぐ7店舗目の出店となった。
<地図>
前村哲路社長は「既存のアピタとの住み分けが、ひとつのテーマ」というように、600m先にあるGMSアピタ緑店との自社競合を防ぐため、チラシの内容をメニュー訴求にするなどの工夫がみられる。
小川高正取締役執行役員営業統括本部ピアゴ営業本部本部長は「目標年商は20億5000万円。従来のラ フーズ コアに比べアッパークラスの品揃えを2倍にした。売上の約20%をアッパークラスで取りたい」と述べ、GMSの食品売場よりも上質な品揃えを強化した。
<こだわり商品群のLa SELECTIONと上質PBのプライムワン>
上質商品としては、ラ フーズ コアがおすすめするこだわり商品群(NB)であるLa SELECTIONや上質PBのプライムワン、そして生鮮食品を想定する。
専門的な品揃えに対応するために9月に人事異動を実施。これまでピアゴのバイヤーがラ フーズ コアの品揃えも兼務して担当していたが、専任バイヤーを任命した。酒・一般食品・洋日配・菓子2名、鮮魚・和日配1名、精肉・加工肉1名、青果1名の合計5名が品揃えと販促を担当している。
La SELECTIONは現在約750品目を展開。La SELECTIONの中から毎月200品目を選定し、「今日のおすすめセレクション」として展開する取り組みも開始している。
<曜日限定で港直送の地魚を販売>
ラ フーズ コアの運営はテナント(コンセッショナリー)との共同運営が中心となっており、徳重店では、精肉のスギモト、惣菜のカネ美、カネサダを配置した。
2011年春には、市営地下鉄桜通線徳重駅が開通し駅直結の店舗となることから、店舗入口にベーカリーのエピシェール(フジパン)、惣菜K-STAGE(かね美食品)を導入し、通勤帰りなどの駅の乗降客需要へ対応する。
<テナントで運営する惣菜売場>
青果と鮮魚は直営で運営し、精肉は対面販売コーナーを除き直営とした。食品の総アイテム数は、ドライグロサリー5700品目、鮮魚・和日配1100品目、精肉・加工肉280品目、青果380品目で約7500品目で、そのほかに家庭雑貨と日用雑貨が加わる。
<店内での試食の様子>
小川本部長は「一般にあまり知られていない商品を売るためには試食による売り込みが必要。開店後も定期的に試食販売に取り組む」という。ラ フーズ コアではクッキングサポートコーナーで調理実演をする仕組みを導入しており、徳重店でも今後、クッキングサポートコーナーを導入する計画だ。
<ワインとチーズの相性を棚割りに採用>
徳重店からは、ワインとチーズの相性に基づく棚割を採用。実際に相性が良いワインを冷蔵ケースの上段に、チーズを下段に配置することでPOPの説明を見ながらワインとチーズを同時に買える棚割を採用した。
緑区の平均年収は714万円で全国平均よりも15%程度高く、持ち家比率も56.1%と高くワインに対する重要が高い地域となっている。
チラシの投入は週3回程度で、基本的には近隣のラ フーズ コア滝ノ水店との合同チラシとすることでチラシコストの低減を図る予定だ。
<什器の高さを変え、柱の間のゴンドラ什器には棚上在庫を持つ>
上質商品の売り込みとあわせて、店舗オペレーションの簡素化も図っている。ドライゴンドラの什器は、支柱に挟まれない什器は1650mm、支柱に挟まれた什器は1850mmを採用し、1850mmの什器では棚上在庫を持つ仕組みとした。
<引き出し型の冷蔵多段ケース>
清涼飲料と酒類の冷蔵多段ケースには、引き出し型什器を採用し作業効率の改善を狙っている。「引き出し型什器は導入コストが上昇するが、作業人時が軽減されるため十分に投資回収できる」(同氏)という。
店舗運営面では、ショッピングセンターの支配人がラ フーズ コアの店長を兼ねる仕組みで、テナントを除く社員は8名、パート60名で運営。また、精肉部門ではアウトパック商品の導入を進めており、現在は鶏肉、豚肉の一部がアウトパックとなっている。
ラ フーズ コアには売場面積が300坪タイプの店舗もあるが、500坪以上の店舗の効率が高いため、今後も500~600坪を中心として出店を予定する。徳重店はショッピングセンターへの出店となったが、従来型のフリースタンディングでの出店も継続する計画だという。
<レイアウト図>
■店舗概要所在地:愛知県名古屋市緑区鳴海町字徳重18-44TEL:052-877-4711営業時間:10時~21時、定休日:年中無休建物構造:鉄骨造地下1階地上4階建て(1階に出店)売場面積:食品売場620坪、日用雑貨30坪テナント(コンセッショナリー)数:5店舗駐車台数:1100台、駐輪台数530台(SCと共用)店長:桂田伸二目標年商:20億5000万円食品レジ台数:9台(+セルフレジを計画)従業員数:社員8人、パート60人設定商圏:1次商圏(1km、6000世帯、1万7000人)、2次商圏(3km、5万5000世帯、15万5000人)、3次商圏(5km、16万3000世帯、42万人)
■ビジュアル店舗紹介<有機野菜を中心とした野菜コーナー>
<ブドウでは品種別の食べ比べを実施。お客参加型で味比べ投票もする>
<青果売場中ほどに焼き芋機を設置、生のサツマイモと併売>
<水産売場では、鍋つゆとの併売で海鮮しゃぶしゃぶを提案>
<惣菜売場では焼き魚に加え煮魚も積極的に展開>
<米飯類はひな壇のアイランド陳列を採用し、少量の在庫で陳列ボリュームを確保>
<精肉対面コーナーにはテナントで精肉専門店を導入>
<輸入パスタやソースなど輸入食品を催事スペースで積極展開する>
<こだわりの米菓では、瓦をイメージした演出を使い視認率を高める>
<和日配では地元名産の練り物も導入>
<豆腐売場では、豆腐にあう醤油も関連販売する>
<輸入ビールもコーナー展開し売り込みを図る>
<日本酒では日本名門酒会コーナーを設置し、専門店の品揃えに迫る>
<こだわり商材は手書きPOPを活用し商品説明や紹介をする>
<国産ハチミツや銘菓など高額商材も積極的に1品大量陳列で展開>
<価格訴求型PBスタイルワンはNBと併売して展開する>
<調味料売場は棚段に傾斜をつけ前進立体陳列の作業を軽減>
<セルフサービス方式の銘店コーナーを設置、贈答需要に対応する>
<店舗入口前にはベーカリーのテナントエピシェールを配置>
<家庭雑貨ではスタイルワンのタオルなどを揃え利便性を向上させる>
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