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ユニー、イズミヤ、フジ/共通PB商品を展開、400品目400億円目指す

2009年06月24日 / 商品

ユニー、イズミヤ、フジ3社は共通開発のプライベートブランド商品「スタイルワン(Style ONE)」を立ち上げる。食料品90品目、住居関連品10アイテムを8月21日から順次発売する。

発売店舗は、ユニー226店舗、イズミヤ81店舗、フジ84店舗。ナショナルブランドの定価の30~50%割引で提供する。価格政策は、EDLP(エブリデイロープライス)。当面の売上は100億円を見込み、2年後には400品目の品ぞろえで、400億円の売上を目指す考えだ。

ユニーは自社PBの「e-price(イープライス)」を1年かけてスタイルワンに転換する。イズミヤは「good-i(グッドアイ)」を2年がかりで、フジは「くらしのモルト」を1年かけて、それぞれスタイルワンに転換していく。

<ロゴマークのリボンは大切な客に届けたい商品を表現している>
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今回の共通PB展開は、国内経営環境の悪化やマーケット縮小が背景にあり、競争力のある価格設定やスケールメリット、経費節減の実現などを見込む。各社とも営業エリアで競合がないうえ、企業文化が似ていることが決め手となった。3社の売上単体合算でみると、食料品8300億円、住居関連品2300億円、衣料関連2300億円にのぼり、規模のメリットに裏付けられた商品競争力を期待している。

6月24日に都内で開かれた共同記者会見では、「業務提携や資本提携への発展の可能性」についての質問に対してユニーの前村哲路社長は、「お互いに独立してやっていきたい」と述べた。同席していたイズミヤの坂田俊博社長とフジの尾崎英雄社長も同様の考えを示した。同PBの仕入部門のスピンオフについては、「考えていない」(前村社長)。マスメリット追求のための追加の参加企業については、「競合関係がなければ可能性はある」(坂田社長)という。

<左からユニーの前村社長、イズミヤの坂田社長、フジの尾崎社長>
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和風日配品など地域特性を持った商品については、同PBの商品コンセプトにのっとって、各社がオリジナルで作る。衣料品展開については、来春にも子供服やインナーの開発を進める。環境にも配慮し、包材やダンボールなどの薄肉化を図り、10%削減を目指す。

商品以外の展開として、学習机やクリスマスブーツ、バレンタインチョコなどの季節商材の共同調達に加え、ナショナルブランドメーカーとの共同販売促進のほか、包装資材や備品をはじめとする経費削減などを計画している。また、ディスカウント対策の超特価対策も検討する。

メーカー名は商品に表記する。価格は基本的に共通とするが、若干の弾力性を持たせる。原価削減については10%を目標とする。

今後の全商品に占めるPB商品の比率は、ユニーが14%弱(衣料品10%、住居関連品15%、食品10%)を見込んでおり、現在5%程度であるフジは10%を目指す。イズミヤは、パーセンテージは設定せずに、金額ベースで70億円(10.5%程度)であるのを、100億円に引き上げる考えだ。

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