- 関連キーワード
- department-store
- hands
日本橋三越本店は3月26日、本館7階に「Hajimarino cafe(はじまりのカフェ)」をオープンした。
新しい日本橋三越本店が目指す「カルチャーリゾート百貨店宣言」の一環。
開店前の店内で、日本橋三越本店の中陽次店長が「ファッションの百貨店ではなく、カルチャー百貨店への道を進みます。ファッションとしては捉えきれない格好よさ、美意識を伝え、風流、風情、嗜みなど、かたちのないものを商品化する」とカルチャーリゾート百貨店宣言を行った。
中店長は「ファッション以外の暮らしを彩る素晴らしいものを伝えていく。食、芸術、工芸、遊びや文化をどの百貨店よりも充実させる。商品の陳列ではなく、顧客とのコミュニケーションを重視し、接客はモノの説明ではなく、モノの使い方・ハウツーを売る。これからの暮らし方の進歩を手伝う店になる」と宣言の趣旨を解説した。
はじまりのカフェは、新しいデパートの形を象徴するスペースで、商品陳列よりも、接客を重視する形を具体化した。催事スペースを改装した売場だが、コミュニケーションする場所の意味を込めてとカフェと名付けた。
売場面積は約535㎡で、カフェを軸に「PLAY(遊ぶ)」「SHIFT(変える)」「LEARN(学ぶ)」をキーワードとし、約40社の取組企業の協力を得て、5つの売場を展開する。目標年商は8億5000万円。
「遊ぶ」では、期間限定店舗を展開する2つのGATEゾーン(約100㎡+40㎡)、カメラとモバイル端末を使った暮らしを提案するTOOLゾーン(約57㎡)、アウトドアの遊びを提案するGEARゾーン(約110㎡)を展開。
「変える」では、アクティブな暮らしをサポートする、各種出張サービスや健康管理の紹介サービスを販売するGUIDEゾーン(約30㎡)を設置。「学ぶ」では、飲食も楽しめるオープンなスペースで、ワークショップを開催するFORESTゾーン(約150㎡)を設置した。
接客を重視した売場で、今回、はじまりのカフェで働くことを前提に、あらたに15人のスタイリスト(パートタイマー)を採用した。カルチャーリゾート百貨店宣言に共感できる人材を約100人の応募者から選定。半数のスタイリストは接客経験がないという。
中店長は、「スタイリストに対するマニュアルは、断るな。何とかしろ。の一つだけだ。店頭ですぐに対応できなくても、何とかしますという接客を目指している。顧客の要望に応えるためのスタイリストの裁量は大きく、部門もまたげる」と語る。接客レベルをあげるため、スタイリストは可能な限り、提案商品を実際に使用する、味わうなどの体験を積んだ。
また、「新しい百貨店への冒険の始まりだが、きちんとビジネスにする。ハウツーなどは、無料サービスでは無料に甘え、質が落ちる。有料サービスとして展開することで質を上げていく」と語る。
26日は、料理研究家による料理教室(4200円)、バリスタチャンピオンによるラテアート体験(5250円)を実施。今後も3000円~5000円程度の価格帯で、ワークショップを開催。有料だからこそ開催できる一流の人材による講義を提供する。
ワークショップは、FORESTゾーンで毎日開催する予定。FORESTでは、調理器具や調味料、お茶などの嗜好品、グリーンなどを販売。40席のカフェスペースと16席のワークショップ席を合わせ、56席のカフェを展開できる。
カフェメニューはFORESTで、取り扱う食品を使用したメニューを開発。販売する商品を実際に味わい、使い方を含めた提案ができる工夫をした。
フード11種類、ドリンク約40種類を提供。カフェメニューの価格帯は、できるだけ値ごろ感を意識し、ランチは1000円から提供する。今後も、販売商品を使用したメニューを開発する予定だ。
新しい体験は、本との出会いをきっかけに始まることもあることから、全てのゾーンでモノやコトに関連する書籍を配置。合計150タイトルを販売する。
ガイドゾーンでは、三越の食事宅急便、家事代行サービスのほか、パラグライダー体験、iPadの入門教室などを販売。カルチャー教室が、書道など継続する習いごとが多いのに対し、1回完結型の体験型商品を強化した。
中店長は「これまでの主要顧客である高齢者に対して、家の中に居るのではなく、外に出る提案をする。年をとるというのは、エキサイティングでアドバンスなことだと伝えていく」と語る。
今後、ガイドゾーンでは、日本橋の街並みを撮影する写真教室、日本橋川で体験するカヌー体験など、日本橋の街とも連携した企画を提案する予定だ。
はじまりのカフェ自体は、幅広い年代の人々を対象とした売場だが、カフェ周辺には、高齢者向けの杖などを扱う「優遊倶楽部」「ヘアウィッグサロン」「メガネサロン」「薬局」「健康食品」の売場を展開する。
中店長は「既存のお得意さまを満足させながら、新しいお客さまも取り込んでいく。フロア全体としての相乗効果も見込んでおり、予算は達成できると思う」と周辺の売場との相乗効果を見込む。
2月26日には、隣接する健康食品売場のリニューアルを実施し、売上高は1.5倍に伸長した。ガイドゾーンでは、健康相談も提供しており、今後は、薬局・健康食品売場に配置した管理栄養士とも連携した接客で、より顧客のニーズに深く対応したいという。
日本橋本店は2016年度までに本館の改装を進める予定で、はじまりのカフェはその第一歩。中店長は「洋服、服飾雑貨とも商品が多いので、商品をカットし、接客スペースを増やす施策を導入していく」と改装の方向性を語る。
日本橋三越本店の1日の来店客数は3万人前後で、周辺の商業施設のオープンなどで増加傾向にある。
現在カード会員の売上シェアは55%となっている。はじまりのカフェを導入することで、日本橋を訪れる三越を利用したことのない新たな客層を開拓し、店舗全体の売上を伸ばしたいという。
関連カテゴリー
最新ニュース
一覧- 京急ストア/「もとまちユニオン本店」リニューアルオープン、新PB導入などMD改革
- 2025年上期スーパーM&A/大手はドミナント拡充、ドラッグの食品強化進む
- メルカリ/米穀全般の出品を禁止、6/23から
- LINEヤフー/Yahoo!フリマ・Yahoo!オークションなどで米の転売禁止、6/23から
- コプロ/13期連続増収の売上高628億円、営業利益は過去最高
- コプロ/冷凍センター新設へ、配送デポを東北・九州に設置
- ペリエ千葉/千葉駅改札内に「クイーンズ伊勢丹 千葉店」6/26オープン
- カインズ/近畿・中国地方12店舗で備蓄米発売、5kg税込2150円で
- ミスターマックス/「MrMax」25店舗で備蓄米6/14発売、5kg税込1944円
- 万代/備蓄米を44店舗で6/14発売、5kg税抜1980円
- 【PR】野村不動産/「Landport東海大府I」プロジェクト説明会6/27開催
- 【PR】三陸・常磐の水産物「食べて応援」/事業者を6/30まで募集
- 【PR】JILS/第157期「物流技術管理士資格認定講座」の申込受付中
- 【PR】クレオ/「ロングサマーによる秋冬の食卓変化分析レポート」を6/12販売開始
- 薬王堂/茨城県初出店「日立大沼店」オープン
- ファミレス/5月既存店すかいらーく7.7%増、サイゼリヤ17.6%増
- イオン九州/備蓄米を福岡市「イオン香椎浜店」で6/14発売、5kg税込2138円
- イオン東北/備蓄米を青森・岩手・宮城・山形で発売、5kg税込2138円
- ミスターマックス/「MrMax」14店舗で備蓄米6/13発売
- 光洋/備蓄米を大阪・奈良の「KOHYO」で6/14発売、5kg税抜1980円
- コノミヤ/備蓄米を大阪・兵庫・奈良で6/14発売
- ベイシア/群馬県2店舗で備蓄米を発売、5kg税込2149円
- まいばすけっと/東京都荒川区に「東尾久1丁目店」6/20オープン
- LOWYA/東京都「イオンモールむさし村山」に新店舗6/27オープン
- ディスクユニオン/神奈川県「川崎DICE」に新店舗6/20オープン
- マークイズ福岡ももち/「博多めんたいやまや食堂」6/23オープン
- 王将フードサービス/「IT有識者会議」を新設
- DCM/5月の既存店売上高2.6%減
- コーナン商事/5月の既存店売上高0.3%減
- コメリ/5月の既存店売上高0.5%増
- 外用鎮痛・消炎薬 ランキング/3~5月の1位は久光製薬「サロンパス」
- ブルーフロント芝浦/「TOWER S」9/1全体開業、1~3階に飲食店など29店舗オープン
- カインズ/備蓄米を19店舗で限定販売、5kg税込2150円
- マックスバリュ東海/備蓄米を愛知・三重・滋賀・静岡で販売、5kg税込み2138円
- ヨークベニマル/「横塚店」6/12備蓄米を先行販売、5kg税込み2160円
- フジ/備蓄米を6/15から広島県の57店舗で販売、5kg税別1980円
- 原信・ナルス/備蓄米を新潟・長野29店舗で6/14販売開始
- イクスピアリ/7月以降17店舗オープン「サブウェイ」「ダイソー3業態複合店」など
- 資さんうどん/神奈川県初出店「相模大野店」8/8オープン
- ローソン/1号店「桜塚店」をオープン当時の姿にラッピング