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ルミネ/首都圏5店に免税手続きカウンターを設置

2015年05月11日 / トピックス商品店舗

ルミネは5月11日、首都圏の5店7か所に免税手続きカウンターを設置した。

4月からの手続委託型輸出物品販売場制度に対応した。

<ルミネエスト新宿の免税カウンター>
ルミネエスト新宿の免税カウンター

これまでは、百貨店のような単一組織の売場では、売場を横断した一括免税手続きが可能だったが、法改正により、テナントして駅ビルやショッピングンセンター内で独立した店舗として運営するテナントが販売した商品も、一括して免税手続きをすることが可能になった。

<免税カウンター内観>
免税カウンター内観

昨年10月の免税制度の改正を受け、訪日外国人観光客が増加する中で、各テナントから、外国語対応できるスタッフの不足や免税手続き難しさなどを、駅ビル全体として解決してほしいという要望があった。

<新井社長>
新井社長

新井良亮社長は「これまでは訪日外国人観光客の方に、言語対応や免税手続き面で、さまざまな不便をかけてきた。今回は観光庁の協力もあり、早急に制度を改正していただき、免税手続きカウンターを設置することができた。免税手続きが容易になったことで、訪日外国人の方に、日本で一つでも多くの場所を訪れ、一つでも多くの商品を知るきっかけを提供したい」とあいさつした。

<免税カウンター>
免税カウンター

これまでは、外国語に不慣れなショップスタッフが訪日外国人に対応している間に、日本人の常連客が店舗を離れてしまうといった弊害も生まれていた。免税手続きを商業施設として一括して行うことで、日本人の来店客へのサービス向上が図れるという。

<カウンターのスタッフ>
カウンターのスタッフ

一般物品(消耗品以外)は1店で1万円以上、化粧品、薬品、食品などの消耗品は1店で5000円以上を購入しないと、免税手続きの対象とはならない。

しかし、手続委託型輸出物品販売場制度では、複数のテナントで購入した商品を合算することができ、これまでは、単価が低く免税対象ではなかったテナントも免税制度に対応した商品販売ができる。

商業施設全体で、一括免税手続きができることで、訪日外国人観光客の館内の買い回りも期待できるという。

ルミネエスト新宿店は、ルミネ全店の中でも訪日外国人観光客が多いため、地下1階に専用の免税手続きカウンター、6階にルミネカードのカウンターと併設した免税手続きカウンターを設置した。英語、中国語に対応し、常時2~3人を配置。春節などの特別な期間では、カウンタースタッフを増員する計画だ。

今回は、ルミネ新宿「ルミネ1」5階、「ルミネ2」2階、ルミネ池袋3階、ルミネ有楽町7階、ルミネ横浜1階に免税カウンターを設置した。今後、免税手続きカウンターの導入を全店に拡大する予定だ。

ルミネの免税手続き対象売上は、現時点では、売上構成比で5%程度。免税手続きカウンターの導入によって、構成比を20%程度に引上げ、売上も同等に増加させる予定だ。

観光庁によると、訪日外国人数は2012年が830万人、2013年が1030万人、2014年が1341万人となり、3年間で500万人増加した。2015年も1~3月の累計で前年比44%のペースで増加している。

諸外国では、出国時に免税手続きをするのが一般的だが、日本では、購入店舗毎に免税手続きを行うことで、出国手続きの簡略化が、ひとつのおもてなしにつながっている。地方の駅ビルで、地方産品を販売するお土産店も、法改正の恩恵を受けることができ、今後、地方の駅ビルでも、免税手続きカウンターの導入が進むという。

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