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ヴィヴィアン・ウエストウッドなど扱いのオリゾンティ/負債84億円で民事再生法へ

2010年06月04日 / 経営

帝国データバンクによると、オリゾンティ(資本金4500万円、大阪市西区新町1-13-3、代表小林匠氏、従業員210人)と同社親会社のTRIPホールディングス(資本金2億7937万5000円、東京都港区南青山2-22-19、代表小林匠氏)が6月4日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請したと発表した。

オリゾンティは、1991年)2月、ワールド(神戸市中央区大手アパレルメーカー、2005年上場廃止)の婦人第二事業部オリゾンティ部(カジュアル・インポート分野)を分社化するかたちで設立された。2001年8月神戸市中央区から同市東灘区、2003年12月神戸市東灘区から現所に本店を移転。

2001年11月、ワールドの出資株式を伊藤忠商事が買収し、同社全額出資連結子会社となっていたが、2007年3月、伊藤忠商事が、同社株式の86%をTRIPホールディングスに売却、小林匠氏が代表取締役社長に就任した。

伊藤忠商事は、 14%の株式を継続保有し、ヴィヴィアン・ウエストウッド、インタープラネットなど同社がサブライセンス供与するブランドの契約はこれまで通り続けるとしていたが、2009年3月の減資の際に、TRIPホールディングス100%出資となった。

自社オリジナルブランド(50%)、海外ブランド製品(50%)のファッション・アパレルと関連グッズの企画・製造・輸入、直営店舗での小売・卸業者で、2009年3月期の売上高構成比率は、小売(80%)、卸(10%)、FC売上(10%)。94年、東京支社を開設し、同年、海外ライセンスブランド「Vivienne Westwood」(ヴィヴィアン・ウエストウッド)の独占販売、96年には、SPAブランド「INTERPLANET」(インタープラネット)をスタートした。

ブランド名を冠したショップを全国の百貨店・大型商業施設・アウトレットモールに出店、2009年11月末の店舗数は、直営店20、百貨店インショップ47、商業施設内18、FC20、合計105店舗だった。

ピーク時の99年3月期には年売上高約116億5400万円を計上していたが、主力ブランドの不振に加え、百貨店への来客数減や個人消費の低迷等で、業績は一進一退を繰り返し、2009年3月期に年売上高が約91億3400万円にまでダウン。翌2010年3月期も売上不振に歯止めが掛からず、先行き見通し難から今回の措置に至った。

TRIPホールディングスは、2006年(平成18年)10月、オリゾンティ買収を目的に設立、初代代表取締役に小林匠氏が就任していた。

負債は、オリゾンティが約84億円、TRIPホールディングスが約32億円、2社合計約116億円。

「インタープラネット」等自社ブランド事業、「ヴィヴィアン・ウエストウッド」等海外ブランド製品それぞれについて、スポンサー候補企業2グループが名乗りをあげていることから、その2グループに対して事業譲渡するスキームでの再建を目指す方針だ。

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