流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





スキンケア市場/2012年は1.1%増の1兆103億円

2013年04月16日 / トピックス商品経営

富士経済は4月15日、2012年のスキンケア市場の調査結果を発表した。調査によると、2012年のスキンケア市場は前年比1.1%増の1兆103億円と拡大した。

東日本大震災後は一時的に買い控えも見られたが、2012年はこうした動きも一段落した。美容液やモイスチャーなどスペシャルケアに対する需要が拡大し、長らく低迷していた百貨店ブランドにも需要回帰が見られた。

モイスチャーは、オールインワンの需要拡大が貢献している。2012年のオールインワンは、セルフブランドでの投入が続き前年比3割増の485億円となった。

ジェルだけでなく化粧水や乳液など液状タイプも増加している。従来は新規ブランドでの投入が多かったが、既存ブランドからの投入も増え、オールインワンを展開することでクリームやジェルの販売を終了させるなど商品の集中化を進めるケースも見られる。

セルフブランドからの投入が相次いたことで、今まで拡大を牽引してきた通販ブランドの勢いが落ち着きつつあるが、2013年も2桁増となりオールインワンは500億円を突破すると見込まれる。

美容液はより高い効果が期待できる高価格商品の需要が高い。需要回帰が見られる百貨店ブランドではスペシャルケアを新規需要取り込みの柱と位置づけ、訪問販売ブランドではポーラやノエビアなどが高価格帯の美容液への注力度を高めている。抗老化やブースター(導入美容液)を中心とした高機能訴求商品の投入が相次いでおり、拡大している。

2012年のトレンドは、オールインワンへの需要シフトにより縮小が続いていた乳液は日常的な紫外線ケアが可能なUVカット機能付き(日中用乳液)が需要を獲得し1.8%増になるなど、オールインワン以外にも複数の機能を兼ね備えた商品が人気となった。

新たに登場した炭酸泡訴求商品も洗顔料、パック、化粧水など裾野が広がっており、2013年も引き続き動向が注目される。

スキンケア市場の中で最も規模が大きい化粧水(2012年市場規模2370億円)は、美容液やジェルのようにとろみ感を持たせた商品が人気となっている。

使用頻度が高いため価格志向も強いが、プレ化粧水や外出時用のスプレータイプなど、シーンの使い分けを提案することで新たな需要開拓が期待されるという。

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧