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ワールドサービスほか/棚卸業務効率52倍のシステム本格稼働

2013年04月16日 / IT・システム

ワールドサービスと富士通フロンテック、ソレキアの3社は4月16日、棚卸業務効率を52倍に効率化したシステムを4月から本格稼働したと発表した。

<ロングレンジリーダライタを搭載したワゴンによる棚卸>

システムは、富士通フロンテックが薄く重なっても一括読取りが可能なUHF帯ソフトリネンタグとロングレンジリーダライタを提供し、ソレキアがシステム開発し実現したもの。

ワールドサービスはテーブルクロス等のパーティー用品を、ホテル、レストラン等(取引社数1000社)にレンタルすることを主業務としている。顧客から注文のあったレンタル品を納入し、利用した後に回収して、クリーニングを行い保管するというサイクルの業務を行っている。

しかし、従来の在庫管理や回収処理、出荷処理等は、すべて手作業による管理であったため、間違って出荷したり、経験値に頼った在庫、棚卸に時間と人手がかかるなど、多くの課題があった。

レンタル品の中でテーブルクロスは、顧客の要望で、色の違い、大きさの違いにより、点数が500アイテム 40万枚と多いため管理が難しく、保管の状態も棚に薄く積み重ねており、手作業による棚卸(在庫確認)に おいては、正確性と確認時間に課題があった。また、普及が進んでいるHF帯RFIDタグは通信距離が数10cmと短く、大量に積み重なったテーブルクロス等の棚卸には不向き。

これらの課題に対しては、重なった状態で一括読み取りができ、耐久性のあるUHF帯RFIDタグが必要であり、富士通フロンテック製の「UHF帯ソフトリネンタグ」が最適と判断した。また、業務システムの構築では、出荷検品、製品回収、クリーニング戻り品の入庫検品、棚卸しを、現場でロングレンジリーダライタを使い読み取る運用とした。

導入効果として、従来の運用では、10万枚のテーブルクロスの棚卸業務に7人で8時間(延べ56時間)の作業が必要だったが、UHF帯RFIDタグ適用により、1人で4.3時間に短縮した(従来の13分の1)。

また、棚卸精度も、ほぼ100%の精度(3%改善)を実現。更に、システム化により、現品入出庫管理の精度も向上することで、毎週実施していた棚卸(56時間×4回=224時間)が月1回となり、トータルの棚卸時間が52分の1に削減することができた。

■主な仕様
UHF帯ソフトリネンタグ
規格:ISO/IEC 18000-6 Type C準拠
周波数:世界主要国周波数(860~960MHz帯)
寸法:55(W)×10(D)×1.6(H)mm
耐環境性:防水、耐熱、耐圧、耐アルカリ洗浄

ロングレンジリーダライタ
規格:ISO/IEC 18000-6 Type C準拠
最大出力:0.8W(29dBm)
アンテナ接続ポート:4ポート(送受信兼用)
防滴・防塵:IP52準拠

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