日本百貨店協会/5月の売上高は7.0%減、4カ月連続のマイナス

2025年06月25日 13:49 / 月次

日本百貨店協会が6月24日に発表した5月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4356億円で、前年同月比7.0%減と4カ月連続のマイナスとなった。

5月 実数 前年同月比
売上高総額 4356億円 7.0%減
総店舗面積 448万2537m2 2.8%減

5月は、売上高と入店客数(0.4%減)ともに前年を下回った。前年に単月の過去最高を記録した免税売上(2024年5月:718億円)の反動のほか、継続する円高傾向による免税売上減が影響した。物産展などの食品催事や外商顧客向け催事は奏功した。

インバウンド(免税売上)は、売上高425億円(40.8%減/シェア9.8%)と購買客数53.6万人(5.4%減)ともにマイナス。労働節休暇(5/1~5)による中国の購買客数増も、売上は前年高伸反動により減少。高額商材の購買減少により客単価も減少した。

国内市場は0.8%減で4カ月連続の減少だったが、減少率は前月より0.2ポイント改善。7地区(札幌、仙台、名古屋、大阪、神戸、東北、近畿)でプラスとなった。

都市(10都市)は仙台を除く9地区でマイナス。前年免税売上増の京都、福岡、大阪は2桁減。免税不調で身のまわり品は2桁減。地方との伸長率の差は先月より3.8ポイント拡大した。

地方(10都市以外の7地区)は、東北と近畿を除く5地区でマイナスだった。

商品別では、主要5品目のうち、食料品のみ前年超え。衣料品は夏物衣料が稼働せず苦戦。ラグジュアリーブランドのバッグ、靴、時計、宝飾品などの高額商材も不調だが、宝飾品では一部価格改定前の駆込み需要があった。先月に続きアクセサリーはブライダルニーズもあり好調だった。

化粧品(0.7%増)は、国内外ともに好調で、一部価格改定前の駆込み需要も見られた。食料品は価格高騰影響を受け生鮮食品はマイナスが続くが、手土産、行楽、母の日需要などを背景に、菓子は2カ月連続増、惣菜は11カ月ぶりにプラス転換し、食料品全体でも2カ月連続プラスだった。

なお、同日付で発表された5月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1285億円(9.1%減)で、4カ月連続マイナスだった。

5月 実数 前年同月比
売上高総額 1285億円 9.1%減
総店舗面積 66万8118m2 10.0%減
総従業員数 1万2491人 6.5%減

5月の東京地区は、売上高と入店客数(9.5%減)ともに前年を下回った。前年の免税売上の高伸反動のほか、一部店舗の改装工事や週末に雨が続くなどの天候要因等が影響。インバウンドも売上、購買客数ともにマイナス。

6月18日時点の足元の動向は、前年高伸した免税売上の反動影響から12.4%減で推移している。

日本百貨店協会/4月の売上高は4.5%減、3カ月連続のマイナス

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