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望月巌商店/破産申請で負債59億8600万円

2013年02月04日 / 経営

帝国データバンクによると、望月巌商店は1月31日、静岡地裁へ破産を申請した。負債総額は59億8600万円(2011年9月期決算時点)。

明治時代から続いていた食品・雑貨小売店を1972年12月に、望月巌商店として法人化し、「スーパーもちづき」の名称で食品スーパーの運営を開始した。

順調に業容を拡大し、ピーク時では静岡市内を中心とする静岡県中部地域において10店を展開。スーパーのほか、飲食店や洋菓子店の運営など多角化も進め、2002年9月期には売上高180億8342万円を計上していた。

しかし、当時から収益推移は不安定であり、出店費用などで借入金への依存は高かったため、スーパーの運営に経営資源を集約。財務体質の改善にも取り組み始めていたが、この頃から地元同業者や県外資本の大手同業者、ドラッグストアといった異業種との競合が激化していた。

各店舗の売上落ち込みに加え、不採算店の閉鎖も進めたことから売上高はジリ貧となり、2011年9月期の売上高は91億467万円にまで下落、損益も3億4596万円の最終赤字に終わっていた。

その後、資産売却による資金確保、人員削減といったリストラに着手していたが、売上低迷、収益環境が一段と悪化する中、資金繰りは多忙化。

2012年9月期中からは経営再生策の一環として借入金の返済を利払いのみとするなどの条件変更も行い再建を目指したが、業績改善が見込めなかったことから営業継続を断念した。

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