平和堂/「ニッケタウン稲沢店」オープンで東海エリア強化、目標年商18億円
2025年12月12日 13:49 / 店舗レポート
平和堂は12月12日、「平和堂ニッケタウン稲沢店」(愛知県稲沢市)をオープンした。目標年商は18億円(直営のみ)、投資額は約8億7000万円(土地をのぞく)、直営面積は約1540m2。
9月末までアオキスーパーが営業していた物件を居抜きでリニューアルした店舗となる。
夏原行平 副社長は、同店の出店の経緯を次のように説明している。
「出店の重点エリアである愛知県内で、ドミナントを形成している尾張エリア7店舗目、稲沢市3店舗目となる。什器などは旧店舗のものを転用し、改装は必要なものにとどめ、スピード出店を重視した。投資金額は居抜き物件を改装したことで、新店を建築した場合に比べ、3割程度金額を抑えられた」。
<居抜き物件を改装しスピード開業と夏原氏>

※左から光久部長、畑店長、夏原副社長
周辺商圏は0~1km1万2606人・5216世帯、1.0~2.0km2万5011人・1万389世帯、2.0~3.0km3万2004人・1万3304世帯、合計6万9621人・2万8909世帯。
同店が出店するニッケタウンは、ゲンキー、ケーズデンキ、セリアなどが集積する近隣型商業施設。
加えて、名鉄の国府宮駅から1.8kmと公共交通機関から遠く、周辺は車社会のため、車での来店は8割程度と想定。広域からの集客を見込む(駐車台数約760台、駐輪台数約220台)。
また、新店舗から0.5kmに「生鮮館やまひこ南大通り店」、0.6km「ヨシズヤ新稲沢店」、1.1km「アピタ稲沢店」、2km「フィールエクボハーモニー店」、2.1km「アオキスーパーアクロスプラザ店」と競合店がひしめくエリアとなる。
他社との差別化について、畑心店長は「デリカと生鮮3品で、平和堂らしさを出す。デリカは特に夕方の商品を強化する。商圏は単身世帯が少なく、子育ての終わった人など、40~50代、2人以上の世帯が多い。ローストビーフやすし、カットフルーツなど週末のぜいたく向けに充実させた。価格も、生鮮3品ともに『店長厳選得価』を打ち出し、稲沢エリアでの認知度を上げていく」と話す。
アイテム数は食料品7358品、住関品1026品。
食料品の内訳は、加工食品4285品、日配1701品、生鮮食品計1372品(精肉301品、鮮魚320品、青果451品、デリカ300品)。
地域で一番選べるデリカ売り場目指す
デリカ売り場は、平日の午前中・夕方、週末と需要に合わせた商品を展開する。
午前中は鮮度にこだわった生鮮3品、ランチ向けの弁当・ベーカリーを充実。仕事帰りの夕方は夕食のおかず・おつまみ向けの総菜がそろう。
手作りおにぎり、和洋中の総菜、焼き立てベーカリーなど選ぶ楽しさを提供する。
週末は店内加工のロースビーフ、さかな屋のすしなどちょっとしたぜいたくを楽しめる商品を販売する。
平和堂で人気のカットフルーツも用意している。
青果は、JA愛知西産直クラブの地場野菜コーナーを設置。「店長厳選得価」で価格に敏感な層にもアピールする。
精肉は、豚こまなど頻度品の大容量商品のほか、2人以上の世帯に多すぎず、少なすぎない適量の商品も取り扱う。
鮮魚は、鮮度の良い生魚を対面売場で販売する。また、刺し身、切り身、冷凍商品も充実させている。
出店エリアは、19歳以下の人口が愛知県平均より少ないものの、商圏内には小学校が6校、中学校が4校ある。最寄りの稲沢西小学校は約700人の児童が在籍し、稲沢市でも2番目に児童数が多い。子どもたちが好むようなグミをコーナー化している。
プライベートブランド「E-WA!」のスイーツなども充実させた。
さらに、光久正二 東海営業部長 「稲沢エリア3店舗で売上高約50億円、一宮エリア4店舗で約70億円と業績が堅調に推移している。当社は2026年2月期の東海エリア(27店舗)売上高500億円以上を目標としているが、順調に達成見込みだ」と説明している。
「ニッケタウン稲沢店」のオープンで、平和堂店舗数は170店舗(滋賀県84店、大阪府22店、京都府19店、兵庫県3店、福井県6店、石川県7店、富山県2店、岐阜県6店、愛知県21店)。
■平和堂ニッケタウン稲沢店
所在地:愛知県稲沢市西町3-15-50
オープン日:2025年12月12日9時
TEL:0587-23-7280
敷地面積:約4万4451m2(施設全体)
店舗面積:約2820m2(後方含む)
営業面積:約1618m2(直営売場・風除室・フレンドコート、テナント)
直営面積:約1540m2
店休日:年間3日(ただし設備点検などで臨時休業あり)
駐車台数:約760台
駐輪台数約:約220台
基本営業時間:9時~21時
従業員数:69人(うち正社員15人、パート・アルバイト社員は8時間換算)
テナント:米乃家(飲食店)、手仕上げ本舗(クリーニング)、百五銀行(ATM)
取材・執筆 鹿野島智子
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