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無印良品/ふかひれスープ販売中止を求める意見に、見解

2013年06月10日 / 商品経営

良品計画は6月7日、「ごはんにかける ふかひれスープの販売中止を求めるご意見について」と題する見解を発表した。

3月頃から、全国の無印良品の店頭とネットストアなどで販売する「ごはんにかける ふかひれスープ」の販売中止を求めるキャンペーンが、インターネットのサイトなどを中心に展開されていることに対応したもの。

これまで、静観の姿勢を保っていたが、この度のキャンペーンにおいて販売中止を求める主張の根拠とされている主たるポイントの中には、一般消費者に対して誤解と混乱を招くのではないかという懸念を抱かざるを得ないものも含まれており、今般、見解を発表したという。

販売中止を求めるキャンペーンのサイトなどからの引用によれば、販売中止を求める主たる根拠は、「フカヒレスープの需要により殺害されるサメの数は何と年間約1億匹」、「同社の利用するヨシキリザメは国際自然保護連合(IUCN)により準絶滅危惧種に指定」の2つとなっている。

しかし、製品に使用するふかひれは、約70%以上の量が宮城県気仙沼港のほか、日本国内で水揚げされたサメからのものであり、残り30%弱がスペイン産のもの。

気仙沼港で水揚げされるヨシキリザメは、主にマグロ延縄漁の「混獲魚」として水揚げされたものであり、その混獲されたサメは水揚げされたのち、その身は各種練り物製品へ、また軟骨は健康食品、皮革は工芸品等にと、さまざまなものへ利用されいる。また、商品開発担当者が現地の港で、サメの水揚げから加工までの工程を実地検分にて確認が済んでいる。

製品に使用されているふかひれの入手方法は、一部の地域で行われているようなFinning(ヒレだけを取るためにサメを殺戮し、その他の部分は海上で投棄する)によるものとは明らかに一線を画す手法であり、同一視されるべきものではないという。

ヨシキリザメは国際自然保護連合(IUCN)の「保全状況の評価リスト」における準絶滅危惧種(NT: Near Threatened)に指定されているという現状だが、こちらは準絶滅危惧種が評価リスト上でも低リスクに分類されており、その中でもヨシキリザメは下位に位置づけられている。日本の所管省庁への確認のみならず、日本の法令によっても何ら漁獲規制のないことは確認が済んでいる。

そのため、「ごはんにかける ふかひれスープ」については、以上の理由に加え、生産者である宮城県の気仙沼を中心として行われてきた伝統的地場産業の一助となることからも、販売を継続することが妥当と考えているという。

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