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アカクラ/婦人靴小売店、民事再生を申請、負債約73億円

2015年06月26日 / 経営

帝国データバンクによると、アカクラと関係会社のアカクラインターナショナルは、6月26日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

負債はアカクラが約54億円、アカクラインターナショナルが約19億円で、2社合計で約73億円。ただし、両社間での債権債務を除いた負債は約56億円となる。

アカクラは、1953年4月創業、1969年10月に法人改組した婦人靴販売業者。「AkaKuRa」や「FLAG」などの店舗名で、パンプスやブーツ、サンダル、ミュールなどを主力に一部インポートブランドや自社ブランド商品も扱っていた。

婦人靴の専門店としては、中・高級靴をそろえる有力店として相応の知名度を有し、ショッピングモールやファッションビルを中心に一時は全国で100店程度を展開。新規出店効果から業績が拡大した2007年3月期には年売上高約114億1400万円を計上していた。

しかし、リーマン・ショック以降は消費者の購買意欲が減退したことで業況は大きく悪化。商品調達をメーカーからの直接仕入に切り替えるなど収益性の改善を図っていたものの、2009年3月期の年売上高は約91億3400万円に減少、欠損計上を余儀なくされていた。

その後は不採算店舗の整理が一巡し一時的に増収に転じたものの、近時は消費増税の影響などから苦戦をしいられ再び業容が悪化。支払いの延期要請を行うなど資金繰りの厳しさが表面化していた。

アカクラインターナショナルは、2006年7月に設立された靴卸業者。アカクラと実質一体の経営で2008年からは同社の全ての仕入を手がけ、2012年9月期には年売上高約60億4900万円を計上していたが、アカクラに連鎖する形となった。

今後は、中国の大手金融機関を背景に持つCITICCAPITALの日本ファンドがスポンサーとなり、中国アジアのインバウンド需要を活用して立て直しを図っていくという。

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