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楽天、丸紅/低圧需要家向け電力小売事業で業務提携

2015年09月01日 / 経営

楽天と丸紅は8月31日、低圧需要家向けの電力小売事業で業務提携すると発表した。

楽天は、2016年4月の電力小売市場全面自由化後の、低圧需要家向け小売サービスに対する期待の高まりを受け、国内外において電力トレーディングを含む多角的な電力事業経営の実績やノウハウを有する事業者との提携を模索していた。

丸紅は、全世界23か国で安定的な電力事業を運営しており、総計10GW超の持分発電容量を保有する。

国内では新電力会社として、長野、山梨、福島などにおける水力発電事業や福島県における洋上風力発電実証事業などの再生可能エネルギー電源の開発推進に加え、火力発電所の保有、新規開発も進めるなど、積極的に自社電源の確保ならびに電力小売事業の拡大に注力した。

両社は2014年10月にエネルギー需要開発の協業を開始して以来、楽天のプラットフォームを活用した電力受給取引拡大や簡易HEMSの共同開発などに取り組んできた。

インターネットサービス国内最大手の楽天と、総合商社であり、且つ日本最大級の発電事業者でもある丸紅との異業種企業間の組み合わせは、寡占化された電力市場の中で、自由競争を促進する原動力となる可能性を秘め、需要家に新たな選択肢を提供するものになると判断し、今回の合意に至った。

今後は、低圧電力を使用している「楽天市場」の出店事業者や「楽天トラベル」に加盟する宿泊施設などに対して、丸紅が保有する再生可能エネルギー電源などからの電力供給と、「楽天スーパーポイント」やポイントを活用した決済サービス、簡易HEMSを活用し、新たなサービス開発を進める。

提携を通じ、従来の需要家との多面的な関係に基づく新たな小売ビジネスモデルの開発に積極的に取り組み、引き続き健全な電力市場の発展に寄与するという。

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