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アルフレッサHD/通期の売上高9.3%増、営業利益65.4%減

2009年05月13日 / 決算

アルフレッサホールディングスが5月12日発表した2009年3月期の連結業績によると、売上高1兆9348億6800万円(前年同期比9.3%増)、営業利益87億8300万円(65.4%減)、経常利益159億8500万円(50.0%減)、当期利益55億6500万円(65.6%減)となった。

一般用医薬品卸売事業で、2008年2月に資本・業務提携を行った丹平中田(株)の株式を昨年6月に取得した。10月には、同社と子会社であるシーエス薬品と富田薬品、同社子会社トミタヘルスケアの4社が業務提携契約を締結。子会社の明祥の同事業を、グループでの同事業の中核的存在であるシーエス薬品に集約した。

2007年5月に稼動させた基幹システムのグループ展開として、11月にアルフレッサ日建産業での共同利用を開始した。グループ物流体制の構築の一環として、四国アルフレッサで、四国エリアの物流拠点となる物流センター(香川県高松市)を7月に稼動させるとともに、成和産業で、中国エリアの物流拠点となる物流センター(広島県尾道市)を2008年3月に着工し、ことし5月に稼動させるなど物流体制の強化を図った。

2008年9月、同社と調剤薬局事業などを行うメディカルシステムネットワークは、調剤薬局分野・医療用医薬品流通分野で業務提携を行うとともに、同社は、子会社で調剤薬局の持株会社ファーマホールディングスの株式(出資比率9.8%)を取得した。2008年10月には、同社とメディセオ・パルタックホールディングスは、ことし4月1日に合併基本合意書を締結したが、両社で予定していた合併予定期日を越えて公正取引委員会の審査期間が続くことが予想されることとなった。

統合効果を早期に実現することが困難になり、経済環境が厳しく変化するなか収益面で大きなリスクを抱えることも想定されるとの判断から、合併基本合意書を解約した。

セグメント別の業績は、医薬品等卸売事業では、2007年10月からシーエス薬品と琉薬が連結子会社となったこと、新規取引と新製品などへの注力による販売強化に努めたことなどにより、連結売上高は前期に比べて大幅な増加となった。

利益面では、流通改善懇談会の提言を受けた取引価格の「早期妥結」の影響や、医療機関等の経営環境を背景とした価格交渉の難航により販売価格が低下し利益は大幅に減少した。

医薬品等卸売事業の売上高は1兆9182億1300万円(9.5%増)、営業利益は73億800万円(70.2%減)。売上高にはセグメント間の内部売上高300万円(9.5%減)を含む。

医薬品等製造事業では、新生児けいれんおよびてんかん重積状態治療薬「ノーベルバール」の新発売やアレルギー性疾患治療剤「ペミラストン」の製品承継など製品ラインナップの充実をはかるとともに、製造原価とコストの低減に努めた。製造能力の増強をはかるためことし10月の完工に向け、1月に岡山製薬工場(岡山県勝田郡勝央町)で国際的GMP基準に対応した第二製剤棟の建設に着工した。

医薬品等製造事業の売上高は248億4000万円(0.6%増)、営業利益は10億9900万円(74.5%増)となった。売上高にはセグメント間の内部売上高81億8200万円(4.7%増)を含む。

次期の連結業績見通しは、売上高2兆50億円(3.6%増)、営業利益120億円(36.6%増)、経常利益193億円(20.7%増)、当期利益92億円(65.3%増)を見込んでいる。

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