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中村屋/通期の売上高3.5%減、営業利益29.5%減

2009年05月13日 / 決算

中村屋が5月13日発表した2009年3月期連結業績によると、売上高417億500万円(前年同期比3.5%減)、営業利益15億1500万円(29.5%減)、経常利益15億4300万円(28.0%減)、当期利益7億8200万円(28.3%減)となった。

経営の効率化を推進するため導入したERPシステム(統合基幹業務システム)を本格稼動させ、得られる経営情報を活用し、事業活動プロセスの全体最適を図る手法であるSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)や商品の絞込みなど業務改革に取り組んだ。ローコスト施策を全社で推進し、企業体質強化に努めた。品質管理に関しては、すでに導入しているAIB食品安全統合基準に基づく管理体制を更に徹底させ、品質保証体制を強化した。

事業別にみると、主力の菓子事業では、主力商品の改良を進めるとともに、新商品の開発を積極的に行い、商品力の強化を図った。店舗展開面では、新しい取り組みとして、伊勢丹本店へ月餅の専門店「円果天」に続き2店目の出店となる、こだわりの和素材を惜しみなく使用した本物志向の和風デザート専門店「ISSUI」を2月に開店した。

食品事業では、業務用食品事業については、主要取引先である郊外型レストランの苦戦が続く中で、新規業態での顧客開拓を積極的に行うとともに、既存の各業態に対しても当社の調理技術を生かした商品開発を行い、ランチメニューや季節感を重視したメニューを提案するなど、売上高確保に努めた。また、物流経費などの削減による収益改善に取り組んだ。市販食品事業では、家庭用レトルト食品として専門性を高めた商品を開発し市場に投入した。

飲食事業では、基本メニューの充実を図り、季節メニューや店舗毎のオリジナルメニューの提案を活発化させるなど、魅力ある店舗作りに努めた。本店では、季節のイベントメニューとして、6月に焼きドライカリーを発売、11月にカキカリーを発売するなど、日本初の純印度式カリー発売の店としての情報を発信した。

直営レストラン部門では、既存各店舗で季節のメニューをきめ細かく提案した。一方、新規店舗として、4月にグランデュオ蒲田にオリーブハウス蒲田店、7月に近鉄百貨店生駒店にオリーブハウス生駒店、10月に柏高島屋ステーションモール新館にインドカリーの店柏店、11月に阪急西宮ガーデンズにオリーブハウス西宮店をそれぞれ出店した。

次期の見通しについては、環境変化に対応した成長戦略の再構築と事業の効率化により事業構造を改革し、事業目標の達成を目指すとともに、経営効率の三本柱であるERPシステム(統合基幹業務システム)、SCM、商品の絞り込みの推進による全社コストの見直しによって、高コスト構造を打破し、収益構造を改革する。

次期の見通しについては、売上高430億円、営業利益17億3000万円、経常利益17億4000万円、当期利益9億2000万円を見込んでいる。

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