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カネ美食品/工場の稼働率向上などで増収増益

2009年05月15日 / 決算

カネ美食品が5月15日に発表した2009年3月期決算によると、売上高は875億1600万円(前年同期比1.6%増)、営業利益27億2800万円(8.5%増)、経常利益28億8200万円(9.1%増)、当期利益12億8400万円(81.4%増)の増収増益となった。

店舗状況はテナント事業で総合惣菜店舗7店舗、洋風惣菜店舗3店舗の計10店舗を出店し、既存の総合惣菜店舗10店舗、寿司専門店舗1店舗を改装した。総合惣菜店舗2店舗、寿司専門店舗1店舗、洋風惣菜店舗1店舗を閉鎖し、これによりテナント事業の期末店舗数は310店舗となった。

新規出店は、幅広いニーズへの対応策として、ミニ丼、サラダ、和惣菜などに個食メニューを取揃え、改装店舗では揚物バイキングコーナーを設け、新商品の投入とともに揚物カテゴリーの販売強化に努めた。商品面では、「駿河湾産桜海老ご飯」「境港産紅ずわい蟹クリームコロッケ」など地域色豊かな商品の販売や、国内産原料使用の商品投入に努めた。

販売面は、ユニーグループ実施の通期52週にわたるイベント企画に、「北海道フェア」「東西寿司対決」などの自社販売企画を併催し、販売企画の充実を図った。これらで第2四半期では既存店売上高は0.1増%だったが、以後売上高は伸び悩み、特にクリスマス、年末・年始の一大商戦に売上が大きく伸び悩んだ影響で既存店の売上高は通期で1.7%減となった。テナント事業売上高は1.3%減の423億5800万円となった。

外販事業は、サークルKサンクスの新パスタブランド「rubetta」の納品を開始、これに併せて既存パスタ製品を全面リニューアルした。また、毎月通常価格設定より高い高付加価値パスタ製品を定期的に投入し、パスタ製品の納品は好調だった。

米飯製品は、赤ワインで仕立てた「シチュードハンバーグ弁当」などデザインや質に徹底的にこだわった製品作りに注力し、またサークルKサンクス販促キャンペーンにも積極的に参画、納品数量の増加を図った。既存工場の納品額は伸び悩んだが、外販事業全体の売上高は前年度に新設した4工場の増収効果もあり、4.6%増の451億2900万円。

営業利益面は、テナント事業で店舗毎に値引ロス・廃棄ロスデータを基にした製造数量の適正化を図り、利益率の改善に取組み、揚物中心に主力製品や寿司・飯物の季節製品を中心に販売価格の見直しを実施した。しかし予想以上に売上高が減少し、労務費の増加を吸収できず、テナント事業の営業利益は7.5%減の27億1600万円となった。

外販事業では、工場規模に合わせた適正アイテム数管理と製品名シールの添付を廃止するなど製品リニューアルに伴う工程の軽減に努め、製品原価率の低減を図った。全工場で受注、出荷体制を見直し、製造ロスや労務費が抑制され、生産効率が向上。また前年度に稼働した新設工場の松戸工場、京都南工場の出荷量増により稼働率が向上し、利益率の改善が進んだ。外販事業の営業利益は、150.1%増の8億4700万円と躍進した。

来期は売上高845億3100万円(3.4%減)、営業利益27億2800万円(増減なし)、経常利益28億1800万円(2.2%減)、当期利益15億6200万円(21.6%増)の見通し。

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