流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





フジ/通期営業利益70.7%減、当期損失3億7800万円

2009年04月14日 / 決算

中四国エリアのスーパー、フジが4月13日発表した2009年2月期の連結業績によると、売上高3211億5700万円(増減なし)、営業利益13億2200万円(前年同期比70.7%減)、経常利益12億8200万円(72.1%減)、当期損失3億7800万円(前期は19億4200万円の当期利益)となった。

小売事業部門での新設店舗の効果や、内食回帰等による食料品の堅調さはあったものの、衣料品・住関連品を中心に不要不急の商品の買い控えの影響に加え、メディコ・二十一が下期から連結子会社でなくなったこともあり、前連結会計年度を下回った。

利益面は、改装投資の見直し、人件費・広告費をはじめとするコスト削減、業務の効率化などに取り組んだが、営業収益の未達による影響額を吸収できなかった。建て替え予定店舗の減損損失を含め、特別損失として16億6400万円計上した。

事業部門別でみると、総合小売業では、経営方針を「内部改革(地固め)」(地域密着・顧客密着の徹底)と定め、その重点施策として「強い商品づくり」、「強い店舗づくり」に努めた。商品については、PB商品の開発強化や「暮らし応援価格」、「ハッピーセレクト」のアイテム数拡大など価格競争力のある商品の充実を図り「強い商品づくり」に努めた。

店舗は、2008年4月に中四国最大級の複合型商業施設「エミフルMASAKI」(愛媛県伊予郡松前町)を新設。また、小商圏型のSM(スーパーマーケット)として11月に「ヴェスタ楠上店」(香川県高松市)、12月に「ヴェスタ南久米店」(愛媛県松山市)の2店舗を新設、カジュアルファッションストアとして3月に「ピーエフ観音寺店」(香川県観音寺市)、6月に「ピーエフ阿波店」(徳島県阿波市)、12月に「ピーエフ太田店」(香川県高松市)を新設した。既存店の活性化策として5月に「フジグラン小野田」(山口県山陽小野田市)の改装を行うなど計6店舗の改装を実施した。

TSUTAYAとのFC契約に伴い、ホームエンターテインメント事業の既存店14店舗を「TSUTAYA」としてオープンした。一方で、スクラップアンドビルドの一環として、「フジグラン丸亀中府」(香川県丸亀市)を10月に閉店。11月にインターネット販売「フジネットショップ」を開始するなど新規顧客の獲得に努めた。

経費面では、店舗作業の見直しなどによる、人事生産性の向上など店舗の効率化に取り組むとともに、物流の効率化を図るため、衣料物流とグロサリー物流の機能を統合し「フジ四国物流センター」を新設した。

衣料品・住居関連品の売上不振から既存店売上高は前年割れとなった。医薬品化粧品など小売業におきましては、9月1日付の株式交換に伴いメディコ・二十一はレデイ薬局の完全子会社となったため、連結子会社でなくなった。これらの結果、同部門の売上高は3116億7900万円(0.1%減)となった。

食品製造・加工販売業では、飲食業については、「エミフルMASAKI」にテナントとして4店舗を、また「フジグラン小野田」にテナントとして1店舗と単独店2店舗を新設。経営効率を高めるため1店舗閉店した。同部門の売上高は216億8100万円(2.8%増)となった。

次期の見通しは、小売事業部門と小売周辺事業部門では、節約志向への対応としてPB商品の開発強化や「くらし応援価格」、「ハッピーセレクト」のアイテム数拡大など、価格競争力のある商品の充実を図る。

PB商品開発は、ユニー、イズミヤと3社で商品に関する協業を実施し、商品原価と売価の引き下げに取り組む。地場商品の積極的導入はじめ地域のニーズに的確に応えながら地域特性に応じた品ぞろえ・売場作りを行う。店舗については、近隣購買型SCの「パルティ・フジ」を1店舗、カジュアルファッションストアの「ピーエフ」2店舗の新設を予定している。

「エミフルMASAKI」は、ことし夏以降に別棟のオープンを予定するなど機能強化に取り組む。飲食業では、1店舗の新設と既存店の活性化策として引き続き業態変更や店舗の改装を積極的に行う。

2010年2月期の業績は、売上高3160億円(1.6%減)、営業利益37億円(179.7%増)、経常利益30億円(133.9%増)、当期利益6億円(前期は当期損失3億7800万円)を見込んでいる。

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧