山崎製パン/新規技術で品質改善を行うも当期利益は29.9%減
2008年10月30日 / 決算
山崎製パンが10月29日に発表した2009年12月期第3四半期決算によると、売上高は6012億4500万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は195億500万円(32.1%増)、経常利益は166億9200万円(15.9%増)、当期利益は48億3600万円(29.9%減)と減益となった。
輸入小麦の政府売渡価格が4月に30%引き上げられ、業務用小麦粉が大幅に値上げされたのを受けて、5月に一部製品の価格改定を実施したが、新規技術による食パンと菓子パンの品質改善を行い、前年同期並みの販売数量を確保することができ、売上は順調に推移した。
このように収益面については、堅調な売上増に伴って順調に推移したが、会計処理の変更に伴う役員退職慰労引当金の計上で当期利益は減益となった。
セグメント別の状況をみると、食品事業のうち、食パン部門は、「超芳醇」シリーズが堅調に推移し、「超芳醇特撰」などのハーフサイズ製品や新発売の3分の2斤サイズの「ダブルソフト」などの販売を強化した。
菓子パン部門は、95円菓子パンや「コッペパン」「ナイススティック」のほか、「ケーキドーナツ」などのドーナツ類が伸長し、主力の「ランチパック」では新製品を投入して売上向上を図った。
和菓子部門は、主力の串だんご、大福、まんじゅうが伸長し、蒸しパンや焼菓子の「ブッセ」が伸長した。
洋菓子部門は、チルドケーキの「ふんわりワッフル」や「シフォンケーキ」が好調に推移し、量販店向けのスイスロールやスナックケーキの「イチゴスペシャル」が伸長した。
調理パン・米飯類部門は、和紙包装のハンバーガーやサンドイッチの「大きなサンド」など調理パンが伸長し、サンデリカの取引店数の拡大効果もあって、米飯類の売上が増加した。
製菓・米菓・その他商品類部門は、飲料の販売が低調だったものの、ヤマザキ・ナビスコの「ビッツサンド」や「チップスター」、東ハトの「ポテコ」や「ビーノ」などのスナック類が伸長した。
これらの結果、食品事業の売上高は5563億5100万円(4.7%増)、営業利益は180億6700万円(34.1%増)。
一方、流通事業では、デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業については、タスポ効果もあって既存店の売上が増大し、売上高は438億7600万円(6.1%増)、営業利益は9億3200万円(13.6%増)。
なお、通期の見通しでは、売上高は7920億円、営業利益は230億円、経常利益は203億円、当期利益は65億円。
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