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ヨークベニマル/震災で特損150億円を見込むが、閉鎖店舗はなし

2011年04月08日 / 経営

ヨークベニマルは4月7日、震災に伴う特別損失として2012年2月期に150億円を計上する見込みを発表した。
同社は3月11日に発生した東日本大震災により、12日時点では全170店舗中105店舗が営業を休止した。そのため、2012年業績予想を作成する段階では、2ケタ代の店舗をスクラップ&ビルドなどで閉店することも想定していた。
特別損失の内訳は店舗・設備関連で130億円、商品で20億円。
2012年2月期は売上高3225億円(6.1%減)、営業利益10億円(88.7%減)を計画。震災の影響で、既存店売上高は10%減少し、営業利益は85億円減少する見込みとした。
ただ、28社の建設業者を投入し被災店舗の営業再開を進めており、4月7日現在、170店舗中160店で営業を再開。4月9日には店舗の損傷が激しかった「富久山店」(福島県郡山市)の営業を開始し、161店が営業を再開する。
津波の被害が甚大であった石巻市内の3店舗については、「津波で店内は損傷を受けたが建物そのものは再生が可能。今期中には営業を再開させたい」(同社)という。
今後、福島第1原発事故に伴う20km圏内の避難地区4店、30km圏内の屋内退避地区2店の合計6店舗を除く、164店舗で営業を実施する計画だ。
4月1日~7日までの既存店売上高は前年を超え、宮城県北部では300%、いわき市内も250%となった。
新規出店は、「10店舗の計画のうち、建物が完成に近い3店舗は予定どおりに開店する。残りの7店舗については、被災店舗の復旧を優先するため、開店日の延期を検討している」(同社)という。
同社は、「公表値は非常に保守的な見込みで算出した数字。できるだけ早く、通常時の営業体制を目指したい」という。

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