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帝国データ/食品関連業者の倒産件数4.5%増

2014年01月14日 / 経営

帝国データバンクは1月14日、「食品関連業者の倒産動向調査」の結果を公表した。

同社は、2009年~2013年までに発生した食品関係のメーカー、卸売、小売の倒産(負債1000万円以上、法的整理)を集計・分析した。

これによると、2013年の倒産件数は881件となり、12年の843件を4.5%上回った。負債総額は、3.3%増の約1926億500万円。

業態別に食品関係業者の倒産件数をみると、2013年はメーカー、卸売業、小売業のすべての業態で前年を上回った。もっとも倒産件数が多かったのが小売業の358件、次いで卸売業の337件、3位がメーカーで186件だった。2010年を境に、全業態で増加傾向をたどっている。

製品別でみると、倒産件数がもっとも多かったのは、生鮮魚介卸業者を主体とした「水産」で167件。魚価の上昇が収益を圧迫した。2011年に17.4%増、2012年に14.8%増となり、2年連続で2ケタ台の伸びを示した。2013年は2.5%増で増加率が鈍化しているものの、依然、高水準での推移が続く。

次いで多かったのが、「パン、菓子」の116件。小麦価格の高騰と、同業との競争激化により、淘汰が進んだ。前年比では23.4%増と増加率トップ。輸入依存度の高い「食肉」は47件で20.5%増。増加率では2番目に高かった。円安による価格上昇分の製品価格への転嫁が進まなかった。

レポートでは、4月の消費増税実施に伴い消費の冷え込みが懸念されるとし、大手食品卸業者が小麦粉や食用油などの食品原料の値上げに動くなか、2014年は、コスト増を価格転嫁できない中小の食品関連業者の経営環境が悪化する可能性があるとしている。

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