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日本ハム/家畜飼料用乳酸菌の特許を取り下げ

2015年05月29日 / 経営

日本ハムは5月29日、家畜飼料用乳酸菌の特許を取り下げると発表した。

同社中央研究所(茨城県つくば市)が2010年に特許(「イムノグロブリンA誘導能の高い新規乳酸菌」特許第4565057号)を取得した家畜飼料用乳酸菌について、特許の申請後成立前に実施した研究が、特許申請内容通りの効果が確認できないことが判明したにも関わらず、特許を取得していたもの。

当該乳酸菌を使用した豚用飼料を製造販売する製薬会社1社とライセンス契約を結び、継続していた。

今年3月23日にコンプライアンス部に内部通報があり、内部調査(通報者ヒアリング等)を行い、5月1日~6日に調査チームによる現地調査(パソコン、サーバー、データ等の証拠保全、研究ノート、会社貸与携帯等関係資料の回収等)、5月7日~25日に保全証拠の精査と研究所員(勤続5年以上47名)に対し弁護士(14名)主導によるヒアリングの行った。

対策として、特許の取り下げは、5月22日より手続を開始し、研究所の新たな対外業務を一旦停止する(6月1日から3か月間の予定)。

A社への報告を5月22日に行い、今後は、ライセンス料の返納等必要な手続を進める。

再発防止策は、研究所マネジメント体制の刷新、組織や責任体制等の見直しを行い、研究内容や検査内容のチェック体制を強化する。

2チーム研究体制など相互牽制機能の仕組みを構築し、外部によるチェック体制の策定を行う(研究評価委員会の設置を検討)。

外部専門機関での研究倫理研修を実施し、研究コンプライアンス責任者を研究所内に設置し、全研究所員向けコンプライアンス研修を実施する。

なお、当該乳酸菌を使用した豚用飼料について、安全上の問題はなく、当該豚用飼料にて飼育・生産された豚肉についても、安全上の問題はないとしている。

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