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Yahoo!リサーチ/プライベートブランド購入者800人に調査

2009年10月05日 / トピックス

Yahoo!リサーチを運営するヤフーバリューインサイトは10月5日、宣伝会議が発行する雑誌「販促会議」と共同で実施した「プライベートブランドに関する共同調査」の調査結果概要を発表した。

9月8日~10日の期間にプライベートブランド(PB)商品に対抗するナショナルブランド(NB)商品の、特に売場でのPB対抗施策を探る目的で、首都圏1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の20~59歳男女800人から調査した。

PBについてカテゴリを問わず、PB商品であることを理解して1度でもPB商品を購入した経験者の中から、購入経験品目の多い人を優先的に調査対象にした。

主な設問項目は主利用チャネル(コンビニ/スーパー)、PBの認知度、PB商品の購入経験・購入カテゴリ、PB商品とそれ以外の商品の購入比率、カテゴリ商品購入時の重視度とPB商品の満足度。

「1年以内にPB商品を購入したことがあるもの」では、過去1年間に1度でも購入した商品は食品類が多く、特に菓子、インスタント食品、パンの購入率は調査対象者の7~8割に上った。

日用生活品類ではティッシュ・トイレットペーパーが最も多く、約半数が購入経験ありと回答。アルコール飲料、ノンアルコール飲料、水産加工品などの飲料や生鮮食品の加工品は2~3割程度、またティッシュ・トイレットペーパー以外の日用生活品類はカテゴリレベルで約2~3割とまだ浸透度合いが低かった。

次に「PB商品購入比率(購入経験カテゴリ別)」では、食品類は購入経験者は多いものの、PB商品を中心に購入、またはPB商品を買うほうが多い「PB派」が多数派のカテゴリはなかった。

牛乳、そば・うどんなどの乾麺、パンなどのPB派が比較的多いものでも3割前後に留まり、アルコール飲料・ノンアルコール飲料は15%強と、PBの購入経験率、購入比率も限定的だった。

日用生活品類は食品類に比べ全般的にPB商品の購入経験率が低いが、ティッシュ・トイレットペーパーのように、購入者中PB派が約35%とPB商品以外を買うことの方が多い「NB派」を上回るカテゴリも見られた。

食品類、日用生活品類のほぼ全カテゴリで、PB商品とそれ以外の購入比率が半々程度の「PB/NB使い分け派」が約3割ほどを占め、状況に応じPB商品とそれ以外の商品を買い分けている様子が伺える。

また、食品類カテゴリで購入重視度とPB商品の満足度のスコアを取り、購入重視度からPB商品の満足度を差し引いた「差分」を算出し、PB商品が満たしきれていないカテゴリレベルの未充足ニーズを把握することで、店頭でのPB商品対抗策のヒントを探った。

カテゴリ購入重視度が80%以上と高く、差分(PB商品のカテゴリ未充足ニーズ)が20ポイント以上と大きかったのは、「おいしい」、「素材がよい」など食品類の本質的な価値を形成する要素だった。購入重視度が50~80%と高く、差分が20ポイント以上の項目は、「好きな、有名な、安心できるブランド、メーカー」、「化学肥料、農薬、抗生物質などの化学製品をできるだけ使っていない」、「着色料や保存料、甘味料などの合成添加物をできるだけ使っていない」など、成分やメーカー、食の安全など昨今の食に対するトレンドを反映したような項目だった。

PB商品が満たしきれていないおいしさや素材のよさ、安全性、自然さなどNB商品ならではの価値を、パッケージや店頭POP、キャンペーンなどの販促面で工夫する余地がありそうだ。

同様に日用生活品類も、カテゴリレベルのPB商品対抗施策のヒントを探った。カテゴリ購入重視度が80%以上と高く、差分が20ポイント以上と大きい項目は、「使い勝手がよい」、「素材がよい」など基本的な価値に関わる要素だった。

購入重視度が50~80%と高く、差分が20ポイント以上の項目は、「機能性が高い」、「商品の特徴がわかりやすい」など機能面や特徴などの実用的な価値や商品の差別化ポイントに関するもの。

日用生活品類も、使い勝手や素材のよさ、機能性の高さなどの基本的・実用的な価値をパッケージや店頭POP、キャンペーンなどの販促面で演出することが今後、消費者を惹き付ける可能性があるとしている。

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