商業用不動産投資/2017年上期は11%増の2兆1200億円
2017年07月24日 11:20 / 経営
ジョーンズ ラング ラサール(JLL)7月24日に発表した投資分析レポートによると、日本国内商業用不動産への直接投資額の2017年上半期は前年同期比11%増の2兆1200億円、2017年第2四半期の投資額は、3%増の8300億円となった。
2017年上半期の世界の商業用不動産投資額は、速報ベースで横ばいの2890億ドル、2017年第2四半期の投資額は、前年同期比2%減の1500億ドルとなる中、日本の投資額は前年比で増加を記録した。
安全資産と認識される日本国内の商業用不動産に対する国内外投資家の投資意欲は依然として高いが、東京都心部は売り物件が限定的な状況が続いている。
一方で、都心部と比較して相対的に高リスクの東京湾岸エリアや横浜エリアでは、大型物件の売却に転じるプレイヤーが増加してきている。東京に比べオフィス賃料の上昇が著しい大阪では、売却価格の上昇によって、売買成立に至るケースも見られたという。
JLLリサーチ事業部長の赤城威志氏は、「投資需要が継続して高いことに加え、物件価格の上昇が市場への売り物件を増加させていることが要因と考えられます。購入者別に見ると、上場リートが取得額を減らす中、私募ファンド・不動産会社が投資活動を活発化させています。ポートフォリオの見直しに伴い物件売却を選択するプレイヤーがいる一方で、多様なリスクを享受する投資家層も増えており、今後も投資市場は活発な状態を維持するものと思われ、2017年の年間投資額も増加傾向に推移するものと予測されます」としている。
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