国内電子書籍市場／2013年度850億円、2017年には1910億円を予測

矢野経済研究所は9月10日、電子書籍市場に関する調査結果2014を発表した。

調査によると、2013年度の電子書籍市場規模は、小売価格ベースで前年度比19.7％増の850億円だった。

2013年度の電子書籍市場について主なコンテンツ分野別にみると、コミック分野は650億円と市場全体の8割弱を占め、国内の電子書籍市場はコミック分野が牽引している状況にある。

コミック分野は長編シリーズが多く、過去作品をまとめ買いするケースが多くあることも一因となった。

調査は、PC・PDA向け、携帯電話・スマートフォン向け、タブレット・電子書籍リーダー向けに配信される電子書籍（電子新聞および教科書、学術図書を除く）のコンテンツを小売価格ベースで算出した。コンテンツを表示させる端末の代金やデータダウンロードにかかる通信費、広告収入などは除いた。

2014年度の市場規模は小売価格ベースで23.5％増の1,050億円の見込み、2017年度には1,910億円と拡大基調を予測する。

今後、コミック分野においては過去の作品の電子化が一巡することで、市場の伸び率は鈍化していく可能性があるものの、小説・文学などの読み物分野においては徐々に電子化される作品も増えていることから、今後の伸びが期待される。

スマートフォンやタブレットなど、デバイスの進化も電子書籍市場の拡大を後押しするものとみられる。

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