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イズミヤ/客単価下落で売上高1.7%減、当期損失53億円

2009年10月06日 / 決算

イズミヤが10月6日に発表した2010年2月期第2四半期決算によると、売上高は1866億5600万円(前年同期比1.7%減)、営業利益3億3500万円(前期は32億8100万円の営業利益)、経常損失2億7900万円(27億4100万円の経常利益)、当期損失53億400万円(10億3600万円の当期利益)となった。

今期は特別損失として、抜本的な費用構造改革のための赤字店舗閉鎖損失引当金として36億円、固定資産の減損損失として19億1100万円、棚卸資産評価損15億6000万円など、4億8500万円を計上したため当期利益に影響した。

ことし3月より営業改革と費用構造改革を柱とした中期経営計画「change-i」をスタートさせ、「エブリディ・ローコスト」を推進し、それを原資としエブリデイ・ロープライス商品を拡大、低価格業態「まるとく市場」の拡大に努めた。

しかし「ニューディスカウント」政策を実施する中で、食品は客数を維持したものの客単価は下落。非食品は梅雨の長期化等天候不順による客数減に加え、リゾート関連商品やエアコン等の季節品が苦戦し、売上高は大幅に計画を下回った。営業費用は当初計画していたコスト削減は実現したものの、売上高の減少をカバーすることはできなかった。

店舗面では、既存のスーパーマーケットから低価格業態「まるとく市場」への改装を4月に稲田新町店、浜田町店、5月に門真南店の3店舗で実施。また、まるとく市場の第6号店となる都島友渕店7月に、第7号店の北緑丘店8月に開店た。GMS業態の構造改革モデルとして、4月に六地蔵店を改装し、食品でのエブリデイ・ロープライス商品売場の拡大、非食品売場の面積圧縮による効率化と大型テナントの導入を行った。

また、今後の利益改善のための費用構造改革の一環として、8月に心斎橋店、今期末に2店舗の閉鎖を決めた。商品面では、価格商品の追求と原価削減のため、8月よりイズミヤ、ユニー、フジと3社で共同開発した新ブランド「StyleONE」を発売し、第2四半期は19品目のみの発売だが好調に推移し、今期は100品目まで拡大すべく、3社協業を推進している。

グループ各社の概況は、物販各社は自社と同様な状況となり苦戦した他、イズミヤカードは改正貸金業法による金利引下げの影響でキャッシング収益が減少したため大幅な減益になった。6月にはイズミヤカードとレマントラベルサービスを合併し、管理部門の統合によるスリムな体質作りと旅行事業とカード・保険事業のシナジー効果を追求する。

設立2年目のデリカ・アイフーズは、製造・仕入・販売を一体化したメリットを活かし、コスト削減・原価削減を実現したことで、第1四半期より黒字化、利益に貢献した。昨年12月に連結子会社化したはやしはグループ間の連携を深め、ことし3月には鳥取店を低価格業態「まるとく市場」として出店し、既存のスーパーマーケットからまるとく市場への改装を、3月に高殿店、4月に泉大津店の2店舗で実施した。はやしでのまるとく市場は計4店舗となった。

通期は売上高3750億円(1.6%減)、営業利益27億円(49.4%減)、経常利益14億円(66.6%減)、当期損失53億円を見込んでいる。

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