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ファーストリテイリング/売上高17%増、営業利益24%増の1086億円

2009年10月08日 / 決算

ファーストリテイリングが10月8日に発表した2009年8月期決算によると、売上高は6850億4300万円(前年同期比16.8%増)、営業利益1086億3900万円(24.2%増)、経常利益1013億800万円(18.2%増)、当期利益497億9700万円(14.4%増)となった。

事業別の概況は、国内ユニクロ事業でキャンペーンを中心に積極的な販売活動を展開したこと、人気商品のヒートテックやブラトップなどの販売が好調だったこと、ウィメンズ商品の強化などから、来店客数と客単価が前年度を上回り、既存店売上高は11.3%増となった。

また、直営店を55店舗出店、45店舗閉店した結果、期末店舗数は770店舗(フランチャイズ店20店舗含む)となった。そのうち21店舗は大型店の出店で、期末大型店数は71店舗まで拡大している。国内ユニクロ事業は売上高5381億円(16.4%増)、営業利益1107億円(28.2%増)と大幅な増収増益となった。

海外ユニクロ事業は、アジア地域での事業拡大、欧米での赤字縮小により営業利益は拡大。中国・香港、韓国では、店舗数がほぼ倍となり業績も順調に推移。また、4月にシンガポールに1号店を出店し、予想を上回る売上を達成した。米国では、ニューヨークのグローバル旗艦店の売上が好調に推移したことから営業黒字を達成。英国では、オックスフォードストリートの旗艦店と既存店の売上高が順調に推移し、採算性は改善した。

国内関連事業では、ジーユー事業の採算改善により赤字幅が大幅に縮小した。GOVリテイリングのジーユー事業は3月の990円ジーンズの発売以来低価格商品を次々に展開し、売上高、収益が改善。靴事業はフットパーク事業の縮小を進めている。GOVリテイリングはこれらの効果で営業黒字を達成した。キャビンは、ファッションアパレル業界同様の消費不振のため、既存店売上高の前年割れが続いており、営業赤字となった。

グローバルブランド事業は、コントワー・デ・コトニエ事業とプリンセス タム・タム事業で、欧州の消費環境が回復しないため減収減益。また、これまで持分法適用関連会社だあったリンク・セオリー・ホールディングスの株式を3月に追加取得し、第3四半期より連結子会社化している。

CSR活動では、2006年以来の着られなくなったユニクロの衣料を店頭で回収し、国連難民高等弁務官事務所と協働して難民に衣料を配布する「全商品リサイクル活動」を推進した。2008年度は年間回収量約250万枚を達成し、グルジア、ネパールの難民キャンプに寄贈した。この活動などが評価され、朝日新聞社の「朝日企業市民賞」を受賞。社会貢献分野では、NPO法人瀬戸内オリーブ基金やNPO法人スペシャルオリンピクス日本の支援を継続している。

地域別の概況では、日本は国内ユニクロ事業が好調なため、売上高は6064億円(17.8%増)、営業利益は1084億円(32.2%増)。欧州は、経済環境の悪化と為替の影響などで売上高は391億円(21.4%減)、営業損失23億円(前年度は営業利益19億円)となった。その他の地域では、中国・香港、韓国、シンガポールといった海外ユニクロ事業の売上が順調に推移し、売上高は410億円(85.8%増)、営業利益28億円(5.3%増)となった。

来期はアジアでの出店を加速。特に中国・韓国では店舗数がほぼ倍増となる見込み。並行して新しいウィメンズ商品、画期的な高機能・高付加価値商品を継続して開発・販売する。

国内外で大型店の出店を進めるなどで、売上高7980億円(16.5%増)、営業利益1200億円(10.5%増)、経常利益1150億円(13.5%増)、当期利益620億円(24.5%増)を見込んでいる。

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