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千趣会/オンラインショップにIBMのクラウドサービス

2010年08月23日 / IT・システム

千趣会は8月23日、総合オンラインショップ「ベルメゾンネット」に、日本IBMのクラウド・サービス「IBMマネージド・クラウド・コンピューティング・サービス(IBM MCCS)」を活用すると発表した。

ことし6月からすでにクラウド・コンピューティング環境への移行を開始しており、8月から新環境でサービスを提供する。利用者の利便性向上と、ITコスト削減が目的。

「ベルメゾンネット」を構成するサーバーを中心に、各種社内業務向けサーバーを含む、計135台のサーバーを118個の仮想サーバーに集約し、「IBM MCCS」で提供する。「IBM MCCS」を利用することにより、今後3年間で20%以上のITコスト削減を見込んでいる。

「ベルメゾンネット」以外のサーバーを、各システムのライフサイクルに合わせ、2011年12月までに順次、「IBM MCCS」へ移行していくとともに、新規に構築するシステムでも「IBM MCCS」の洗練・活用を基本として、コストパフォーマンスの向上を図っていく考えだ。

千趣会の「ベルメゾンネット」は、2000年にオープン以来、インターネット会員数は増え続けており、2009年度はインターネット会員数が約664万人に達し、「ベルメゾンネット」での売上が全売上の半分超を占めるまでに拡大している。

女性向け衣料とインテリア雑貨が主力商品であることから、5月や9月など衣替えの時期は他の月に比べて2倍以上のアクセスが発生するなどの季節変動や、送料無料などのキャンペーン時には一時的にアクセスが集中するといったサイト特性がある。 

そこで千趣会は、「ベルメゾンネット」が拡大するなかで、利用者がストレスなくショッピングできる環境を提供しながら、IT投資の最適化を図るために、柔軟性、拡張性、価格などの要件を総合的に検討。IBMのクラウド・サービス「IBM MCCS」の採用を決定した。 

「IBM MCCS」は、日本IBMのデータセンターからネットワーク経由でメモリーやCPUなどのIT資源を従量課金制で提供するクラウド・サービス。処理する業務の量に応じて基本使用量を随時設定できると同時に、業務量の増加に応じて、設定した基本使用量の最大4倍まで自動的にIT資源を増加することができる。

こうした柔軟性と拡張性により、アクセス件数の増加が見込まれる月だけ基本使用量を多く設定することによって、IT投資の最適化を図る。また、キャンペーン時の一時的なアクセス集中の際でも自動的にIT資源を増加するため、会員はレスポンスの悪化などを感じずストレスなくショッピングを楽しむことができるようになる。

「IBM MCCS」は、IBMの堅牢なデータセンター内で、サーバーやストレージを二重化構成しているため、システム障害などによるショッピングサイトの閉鎖が起こりづらくなる。 

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