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オイシックス/恵比寿三越に初の実店舗オープン

2010年11月02日 / 店舗

有機野菜などをインターネットで販売し宅配サービスを手がけるオイシックスは11月3日、東京都渋谷区の「恵比寿三越」内に、初の実店舗となる「Oisix恵比寿三越店」出店した。

<Oisix恵比寿三越店>
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食品通販サイト「Oisix(おいしっくす)」で展開する青果を、常時100アイテム(青果:70~80、果物:30)ほど取り扱うほか、店内で調理するオーダーメイドサラダを販売する。

<高島宏平社長>
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高島宏平社長は「会社設立10年目にして初の実店舗。従来は素材だけの取扱であったが、サラダを中心にすぐに食べられる商品も扱うことで、より多くの人に当社の野菜を味わっていただける」とあいさつした。

出店の狙いについて「ネット通販は急速に拡大しているが、ネットだけでは認知度に限界がある。当社はニッチマーケットを狙っているのではなく、できるだけ多くの方に豊かな食生活を送って頂くことを目的としている。実店舗によって、家庭で調理をしない方へも当社の素材を知ってもらえる」(同氏)と説明した。

インターネット通販の補完ではなく、店舗事業としての確立を目指す取り組みで、来年度を目処に3店舗体制とし、店舗事業合計で2億5000万円の売上を計画する。

1号店を出店する渋谷区を含む城南地区は、東京都23区の中で「おいしっくす」の利用経験者のうち4割以上を占めるエリアで、今後も利用経験者が多い地域での出店を予定する。

<主力のオーダーサラダコーナー>
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キッチン雑貨専門店跡地への出店で、有機野菜とサラダを提供する業態となったが、「将来的には、調理方法は素材に適したものを採用し、温野菜やスープといった加熱調理を提供する店舗も検討したい」(同氏)という。

オーダーサラダは主にランチ需要をターゲットとしたメニューで副菜としてのサラダではなく、主菜としてのサラダをイメージした。

レタスやベビーリーフなどのベースサラダのM(80g)、L(100g)サイズを選択したのちに、24種類の食材からMサイズは4種類、Lサイズは6種をトッピングし、オリジナルドレッシング5、6種類からドレッシングを選ぶ仕組みで、約10万通りのサラダを作ることができるという。

税込価格は、Mサイズ680円、Lサイズ880円で、関連販売として90円で4種類のパンを提供する。ランチタイムの客単価は、サラダとパンをあわせて800円~900円前後を想定する。

<野菜販売コーナー>
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素材を扱う青果コーナーは百貨店の青果売場とのバランスを考慮し、商品を絞り込んだ。また、「百貨店は贈答需要を見込むが、日常の需要を見込むため贈答用の果物、ラッピングサービスは導入しない」(同社)としている。

インターネット通販の青果物の価格は、一般的なスーパーの1.3~1.5倍程度の価格だが、実店舗は物流コストが低減できるため、通販価格よりも平均で約1割程度、安い価格設定とした。

実店舗の展開にあたり、1km圏内に約2万枚の開店告知のチラシを配布。今後も状況に応じてチラシ配布を検討するほか、インターネット会員向けの販促も検討する。

同社は、2000年からインターネットの食品ECサイト「おいしっくす」を運営し、「2010年3月期の売上高は14.5%増の71億円で、2011年3月期第2四半期も2桁増で売上を伸ばしている」(同社)。

インターネットでの購入経験者数は2010年9月末現在で、53万人。インターネット以外では、2008年5月から東京都内のナチュラルローソン23店舗で専用コーナーを設置し、商品供給をする。

高島社長は「今後、実店舗以外にも卸売業として商品供給をするなど、他社との提携を積極的に進めたい。約1000件の野菜生産者の商品供給量は、現在の4倍程度までのキャパシティがあり、多様なチャネルで販売数量を伸ばして行く」と語った。

店舗概要
住所:東京都渋谷区恵比寿4-20-7恵比寿三越(地下2階)
営業時間:11時~20時
売場面積:21.1坪

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