三井不動産は7月14日、千葉市のJR海浜幕張駅前の商業施設「三井アウトレットパーク幕張」を第3期増床し、リニューアルオープンする。10日、関係者向け内覧会を実施した。
新たに敷地面積約5450m2、延床面積9500m2、店舗面積約6500m2の増床棟「D-SITE」を設け、増床棟は、三井アウトレットパーク初の3階建てで、28店が新規出店した。
既存施設と合わせて、新規出店57店、移転リニューアル34店が出店、合計137店の規模にスケールアップした。
リニューアル後の敷地面積は、約2万2100m2、延床面積は約3万1600m2、店舗面積は約2万2700m2で、目標年商は240億円、来場者数は380万人を想定する。
三井アウトレットパーク幕張は2000年10月に56店で開業、2005年4月に第2期増床で32店が出店した。年間売上高は2007年の200億円超をピークに、リーマンショックの影響もあり減少傾向にあった。2012年の年間売上高は190億円、2013年は183億円、2014年は175億円の売上実績だった。
近隣エリアでは、2013年12月20日に「イオンモール幕張新都心」がオープンしている。
同社によると、「開業当初こそ客数の落ち込みなどの影響があったが、アウトレットモールとは異なる通常のモールであり、お客の使い分けが進んでいる。業態の異なるモールのため、エリアとしての集客では相乗効果がある。2014年の売上の減少は、今回のリニューアルに向けて、店舗の入替に伴う休業区画が増えたことが大きい」と分析している。
2014年春に自社で行った来場者調査では、20~40代女性の来場が全体の約43%を占め、他のアウトレットパークと比較して、9%ほどこの層の客層が多いことが分かった。
そのため、アウトレット日本初出店となる「スタニングルアー」や「ジュエッテ」などのブランドを新たに加え、キャリア女性向けのラインナップをさらに強化。ファッション雑貨やコスメも買えるドラッグストアなどアウトレット初出店となる店舗も11店をそろえた。
JR海浜幕張駅は駅自体に飲食店施設があり、北口には12店の飲食店街を配置した「メッセアミューズモール」、三井アウトレットパーク幕張が位置する南口には、34店の飲食店を有する商業施設「プレナ幕張」がある。
三井不動産では、フードコートなど飲食店を重視するリニューアルを行っているが、今回は、駅前立地と周辺商業施設との役割分担を考え、物販を中心とする店舗構成とした。ただ、施設内で飲食を楽しみたいという要望にも対応するため、ホノルルコーヒー、メゾンカイザー、ザ ミートロッカー ステーキアンドカフェ、ピッツェリア トレンタドゥエの4店を誘致した。
JR海浜幕張駅から東京に向かう6駅先には東京ディズニーリゾートのある舞浜駅がある。成田、羽田両空港からのアクセスの良さに加え、周辺には、幕張メッセなどの国際的な施設や多くのホテルが集積しており、外国人観光客も多く利用している。
そのため、外貨両替機の新設、免税対応店の増加(17店から24店)などサービスを強化。外国人観光客に人気の高いテナントとして、新業態の「マツモトキヨシアウトレット」を誘致した。
そのほか、施設の割引クーポン配布など、近隣ホテルとの連携サービスも順次導入する予定で訪日外国人観光客需要にも対応する。
<駅前入口付近にオープンテラス席のあるメゾンカイザーを配置>
施設面では、第1期から第3期までの各棟と駅前の周辺地域とつながる「CROSS WALK」をコンセプトとした。第1期棟はFLOWER、第2期棟はPARK、第3期棟はSEAをテーマにデザインコンセプトを設定した。
駅前の入口を担う第1期棟はエントランス部分のモニュメントを撤去し、ブリッジを移設。間口を広げ、オープンカフェを設置することで、開放感のある入口を演出した。
エスカレーター増設、駐輪場の新設、トイレ、総合案内所のリニューアル、コイン式ベビーカーの設置も行い施設の機能面の利便性を高めた。
■施設概要
所在地:千葉県千葉市美浜区ひび野2-6-1
交通:JR京葉線海浜幕張駅南口前
東関東自動車道湾岸習志野IC、湾岸千葉ICから約5分
敷地面積:約2万2100m2
延床面積:約3万1600m2
店舗面積:約2万2700m2
店舗数:137店
営業時間:物販10時~20時、レストラン11時~21時30分
駐車台数:約800台
■三井アウトレットパーク幕張
http://www.31op.com/makuhari/
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