流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





一般医薬品市場/2013年度は0.5%増の6072億円

2013年06月12日 / 商品経営

  • 関連キーワード
  • nitori

富士経済は6月11日、一般用医薬品(市販薬)の国内市場の調査結果を発表した。

調査によると、2013年度の一般用医薬品市場は、前年比0.5%増の6072億円の見込みとなった。

ここ10年間、一般用医薬品(市販薬)市場は、2000年代前半は市場規模の大きい総合感冒薬や総合胃腸薬の減少が続き、ドリンク剤の医薬部外品化が大きな要因となり縮小、2007年から2008年にはスイッチOTCの新製品や肥満防止剤、禁煙補助薬の需要が実績を底上げしプラスに転じた。

しかし、再び2009年の改正薬事法施行以降は、リスク分類第1類薬品を中心に店頭販売の規制が痛手となり減少をたどっている。拡販の牽引役と期待されたスイッチ化の促進は、各方面の利害が絡み合い、当初の思惑ほど成果が上らず、OTCによるセルフメディケーションの促進には程遠い状況にある。

2012年の主な分野別動向を見ると、ドリンク剤・ミニドリンク剤は、機能性飲料などと競合の結果、需要は顕著に縮小しており、大震災の影響はなくなりつつも依然として減少続きからの脱却は難しい。

花粉症関連薬は、2012年は花粉飛散量が少なく飛散時期も遅れたため、殆どの製品が実績を落としたが、注目スイッチOTCの相次ぐ登場と重点的なプロモーションが奏功して縮小は最小限に留まった。

2013年は花粉飛散量が多かったことも追い風になり、順調にスイッチOTCの新製品が(いずれも第1類)需要を獲得しており、販売施策および今後の動きが注目される。

胃腸・消化器官用薬は生活者の暴飲暴食機会が減り、他の分野との競合も増えて前年割れを続けている。しかし、一部の健胃・消化薬や整腸薬は、強力なプロモーションを展開して着実に売上を伸ばしている。他製品も方策次第で拡大の余地がある。

今月初め、安倍内閣の成長戦略第3弾に一般用医薬品のインターネット販売解禁が明記され、秋の最終決着に向かい、この市場活性化の方向が明らかになるか予断を許さないという。

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧