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ラーメンチェーンのハートランド/自己破産、負債15億円

2013年11月01日 / 経営

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帝国データバンクによると、ラーメンチェーンを展開していたハートランド(資本金1000万円、川崎市宮前区宮崎2-8-12、代表佐藤薫氏、従業員34名)が、11月1日に東京地裁へ自己破産を申請した。

2000年6月に設立したラーメン店を中心とする飲食店のフランチャイズチェーン経営業者。

代表の佐藤薫(通称:竹麓輔)氏が人気テレビ番組にラーメンの達人として出演したことを機に人気店の仲間入りを果たし、直営、FC合わせて100を超える店舗を展開。

カリスマ店主となった佐藤氏は人材活用の面でもマスコミに取り上げられるなど注目されるようになり、FC加盟店の拡張によるロイヤリティ収入の増加によって、ピークとなる2004年12月期の年売上高は約41億3800万円を計上していた。

しかし、流行の移り変わりが激しく同業との競合が厳しいラーメン業界において、次第に来店者数が減少。不採算店の閉鎖を中心とするスクラップ&ビルドを進める一方で、従業員の削減や、本店の移転などリストラを行なったものの、2012年12月期の年売上高は約8億円まで落ち込み、営業損益段階から赤字に転落していた。

過去に事業の多角化などで膨らんだ多額の銀行借入金の返済負担が重荷となっていたことから、中小企業金融円滑化法に基づくリスケを行っていたが、2012年7月に金融機関による所有不動産への仮差押えのほか、複数の金融機関から訴訟、差押え等の法的措置を講じられる事態となり、資金繰りが急速に悪化。

近時も、売り上げ低迷による慢性的な資金不足は解消されず、新たな資金調達先が見つからないなか、支払いが困難になり、今回の措置となった。

会社側は「食材提供に係る今後の取引に関してはYCP Retailingの協力を得て、従来と変わらずサクラ食品工業を通じて提供する予定で、引き続き新体制のもとで『むつみ屋』のラーメン店運営、フランチャイズ事業を継続させる意向」としている。

負債は債権者約195名に対し、約15億3000万円。

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