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カゴメ/トルコの種苗会社に追加出資、グローバル育苗事業に進出

2013年12月10日 / 経営

カゴメは12月10日、トルコの非連結関連会社「TAT種苗」の株式を追加取得し、連結子会社化したと発表した。これにより、同社は初めて育苗事業に進出する。

TAT種苗は、カゴメ向けにトマト製品の輸出を手がけていたTAT食品を中心とするトルコ企業と、カゴメ、カネコ種苗、住友商事による合弁会社として1987年に設立された。

これまでの出資比率は、トルコ側株主が51%、カゴメ が29%、カネコ種苗が10%、住友商事が10%だった。

カゴメは、2550万トルコリラ(約13億円)を投じてトルコ側株主が保有する51%分を取得。取得後の出資比率は、カゴメが80%、カネコ種苗が10%、住友商事が10%。もっとも、12月中に、カゴメは取得した51%のうち、出資比率5%にあたる分をカネコ種苗に譲渡する。

カゴメは、種苗生産から、農業、加工、販売に至るまでの各リソースを垂直統合で保有し、トマトに関する商品やサービスを総合的に提供する体制の構築を目指している。

9月には、米国の種苗会社であるユナイテッド・ジェネティクス・ホールディングスを連結子会社化。垂直統合型バリューチェーンの最上流にある種子事業のグローバル展開を本格的に始める。

TAT種苗は、ユナイテッド・ジェネティクスにとって世界に200社弱あるディストリビューターのなかでも取扱い高2位の重要取引先。特に、今後、種子市場の大きな成長が見込まれる中東、アフリカ、CIS、東欧諸国への販売において、地理的優位性を持つとされる。

新種子開発のための遺伝資源や技術資源も持っており、今後、グローバル種苗事業において、品種開発や採種、販売などの基地として活用していく考えだ。

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