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マルハニチロ/群馬工場の冷凍食品から農薬検出、生産休止・自主回収

2013年12月29日 / 経営

マルハニチロホールディングスは12月29日、子会社であるアクリフーズの群馬工場(群馬県邑楽郡大泉町)が生産した冷凍食品からマラチオンという農薬が検出されたと発表した。

原因究明に取り組んでいるが、現時点で解明できていないため、群馬工場の生産を休止し、出荷を直ちに停止すると共に、商品を自主回収する。

経緯は、11月13日に客から「ミックスピザにて、石油・機械油のような臭いがする」と指摘があった。

11月15日から12月3日にかけて同様の異臭の申し出が、ピザ6件、フライ類3件、合計9件あり、賞味期限、発生地域に統一性はなかった。

12月4日に臭気成分の特定を目的に、外部検査機関に臭気分析定性検査を依頼。

定性分析の結果、「酢酸エチル、エチルベンゼン、キシレン、他3物質」が検出され、当該検出物質は、塗料・農薬等の溶媒に使用されている事を確認した。

12月16日から27日にかけて、原因調査として、塗料などの付着可能性が考えられたため、工場内での付着可能性調査を実施。

12月27日にサンプルの残留農薬検査の結果から、「マラチオン(2,200ppm)」を検出した。

12月29日現在、ピザ11件、フライ類8件、コロッケ1件、合計20件の異臭申し出があった。

マラチオンは、有機リン系の殺虫剤、殺ダニ剤の一種。特異臭を有する黄~褐色の液体で、水にはほとんど溶けず、酸・アルカリにより加水分解される。光には安定であるが、加熱により分解される。

国内では、農薬登として、アザミウマ類、アブラムシ類、ハダニ類等の広範囲の害虫に効果があるため、現在、十数社から販売されている。

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