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王子HD、中越パルプ工業/業務提携と資本提携決定

2015年05月29日 / 経営

王子ホールディングスは5月29日、中越パルプ工業の第三者割当引受の実行を決めた。

業務提携について、中越パルプ工業との具体的な協議を重ねた結果、輸入チップ共同調達に関する合弁会社の設立、高級白板紙の生産に関する合弁会社の設立、製袋事業における業務提携に関する基本合意書の締結する。

両社の経営資源をより一層相互に活用することにより、投資効率、資金効率のさらなる向上を図ることを目的に、同社との業務・資本提携を実施する。

資本提携は、中越パルプ工業が第三者割当により新株式(普通株式)1689万2000株の発行と自己株式10万8000株の処分を実施し、王子HDがその全株式を引き受ける。

これにより、中越パルプ工業に対する持株比率は20.8%、所有議決権割合は20.9%となり、中越パルプ工業は持分法適用会社となる。

輸入チップ共同調達に関する合弁会社の設立は、原料調達コストの削減を目的として、製紙事業の主原料である輸入チップの共同調達会社を設立し、余剰傭船契約の有効活用、直接貿易によるコスト削減、調達先の最適化によるコスト削減及び人員合理化による固定費削減を進め、両社の競争力強化を図る。

高級白板紙の生産に関する合弁会社の設立は、100%子会社である王子製紙富岡工場内に合弁会社を設立し、同工場の遊休マシンを活用して、高級白板紙の生産にかかる事業を共同で行い、高級白板紙事業の生産効率化と能力の拡大を図り、安定した需要が期待できる高級白板紙事業を強化する。

併せて、印刷情報用紙の需要構造の変化に対応した最適生産体制を構築するため、同工場の7号マシン(主要生産品種:加工原紙及び上質紙、生産能力:44千トン/年)、9号マシン(主要生産品種:塗工紙、生産能力:136千トン/年)の停止について検討を開始している。

製袋事業における業務提携について、国内と海外における製袋事業を強化を目的に、株式移転による共同持株会社を設立し、中越パルプ工業の製袋事業子会社6社(国内4社、海外2社)と王子HDの製袋事業子会社7社(国内3社、海外4社)を共同持株会社の傘下に入れることについて、合意した。

これにより、国内においては生産の合理化を進めるとともに、海外においては両社の既存拠点を基点として、需要の拡大が続く周辺地域への事業拡大を積極的に進める。

合弁新会社の概要
名称:O&Cファイバートレーディング(株)
所在地:東京都中央区
事業内容:王子グループ及び中越パルプグループが使用する輸入チップの調達業務に関する事業
資本金1億円
出資比率:王子木材緑化(王子HD100%子会社)80%、中越パルプ工業20%
設立日:2015年6月予定

名称:O&Cアイボリーボード(株)
所在地:東京都中央区
事業内容:高級白板紙の生産に関する事業
資本金1000万円
出資比率:王子製紙50%、中越パルプ工業50%
設立日:2015年7月予定

共同持株会社の概要
名称:O&Cペーパーバッグホールディングス(株)
出資比率:王子産業資材マネジメント(王子HD100%子会社)55%、中越パルプ工業45%
設立日:未定

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