流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





凸版印刷/POP、パッケージデザインの実験工房開設

2010年03月12日 / トピックス

凸版印刷は、店頭における生活者との効果的なコミュニケーションを検証する実験工房「ショップサイエンス・ラボ」を開設し、3月15日からメーカーや流通企業向けにサービスの提供を開始する。

「ショップサイエンス・ラボ」では、「店頭で商品メッセージを正しく伝えたい」、「販売につながる効果的なPOP(店頭販促物)や什器のデザインを開発したい」、「売れるパッケージデザインや形状を知りたい」など、メーカーや流通企業が抱えている店頭における課題を、調査・検証、設計・制作、シミュレーションの3つの機能を核に検証する。

凸版印刷が長年培ってきたPOPやパッケージのデザイン、店舗・空間の設計におけるクリエイティブのノウハウに、アイトラッカーなどによる調査・検証データ、また、CGを活用した仮想の店頭シミュレーションや、ラボ内にある擬似店舗空間などを活用し、店頭において生活者の購買意欲を最大限に引き出すための施策を構築し、メーカーや流通企業向けに最適なソリューションを提供する。

生活者のライフスタイルやメディアの多様化が進む中、生活者の購買行動や意識が変化し、企業と生活者とのコミュニケーションがさらに高度化してきている。こうした中、「販売の現場」である店頭の重要性の高まりとともに、店頭を起点とした、より効果的なコミュニケーションが求められている。

「ショップサイエンス・ラボ」での調査は、調査部門として40年以上の実績をもつ凸版印刷の消費行動研究室が、これまでの店頭調査のノウハウと理論を活かして設計・実施する。非接触型アイトラッカーを活用し、被験者の視線の動きを可視化し、生活者が店頭やパッケージなどを、どのように見ているかを具体的に検証し、プロジェクターで店頭写真やCG、動画を原寸大に投影できるので、実際の店頭イメージに近い調査が可能だ。 

アイトラッキング終了後、被験者に視線トラッキング映像を見せながら、時間軸に沿ってインタビューを実施。視覚情報の刺激による態度変容を段階的に検証する。「ショップサイエンス・ラボ」内に実際の売り場を再現し、生活者の購入現場に近い状態で、実態に即した生活者購買時点行動と、気持ちの変化を調査できる。

ショップサイエンス・ラボに常備された紙やダンボール、各種プラスチック、特殊印刷見本、表面加飾パッケージ見本などの素材を使いながら、パッケージやPOPなどのデザインの検討が出来る。環境に配慮した素材や、各種実績サンプルもそろえ、特殊なゴーグルを装着することで、高齢者や色弱者の視覚を疑似体験し、高齢者や色弱者の立場に立った色やデザインの検証をするUD(ユニバーサルデザイン)シミュレーションも可能だ。

「ショップサイエンス・ラボ」に常設されている汎用什器に 対象のPOPや什器、パッケージを設置し、デザインや構造などの検証が出来る。バーチャル空間でPOPや什器、パッケージの見え方や形状の検証が可能で、また、バーチャル店頭で売り場を回りながら購買のシミュレーションが出来、アイトラッカーと組み合わせることで視線のデータ化も出来る。

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧