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経産省/流通各団体の省エネ取り組みを報告

2009年11月17日 / トピックス

経済産業省が11月16日に開いた「産業構造審議会環境部会地球環境小委員会 流通・サービスワーキンググループ」で、流通・サービス業種各団体の進捗状況が公表された。

日本チェーンストア協会は1996年度を基準年度としエネルギー原単位でマイナス4%削減を目標にすえ、2008年度実績は基準年度比で8.5%減だった。

日本フランチャイズチェーン協会はマイナス23%が目標で、2008年度実績は1990年度比19.9%減、日本ショッピング協会はマイナス5%が目標で、2005年度比11.0%減、日本百貨店協会はマイナス13%が目標で、1990年度比13.2%減。

大手家電流通懇談会はマイナス4%が目標で、2006年度比7.7%減、情報サービス産業協会はマイナス1%が目標で、2006年度比オフィス系5.9%増・データセンター系4.4%減。日本DIY協会の目標はプラスマイナスゼロで、2004年度比0.4%減、日本チェーンストア協会の目標はマイナス15%で、2004年度比24.2%減、リース事業協会の目標はマイナス3%で、2002年度比8.7%減となった。

日本貿易会の目標指標はCO2排出量で基準年度は1998年度、2008年度のCO2排出量実績は2.1%減だった。

日本チェーンストア協会は、会員企業数の増減があるため、床面積×営業時間を生産量の指標とし、1996年度比4%削減を目指す。会員企業の取り組みでは、販売段階での温暖化対策として省エネルギー型の店舗作りを図る。具体的には、空調や冷蔵冷凍ショーケースの温度適正管理のほか、省エネタイプの照明機器切り替え、閉店後のナイトカバー導入促進などを柱としている。

日本フランチャイズチェーン協会の報告では、店舗ごとのエネルギー消費原単位(床面積×営業時間当たりエネルギー消費量)を目標年度(2008~2012年度の5年間の平均値)で、基準年度(1990年度)の23%削減に努める。継続的に店舗数が拡大していることから、CO2排出量は増加するためCO2排出量を目標指標とはせずに排出要因(電力使用量や物流など)を分析し省エネ対策の徹底を図ることにした。

日本ショッピング協会は2008年3月にまとめた「SC業界におけるCO2削減数値目標」をもとに、基準年の2005年度に対し、2008-2012年度の5年間の平均値でエネルギー原単位を5%削減することを決めた。独自の取り組みとして1SC当たりのCO2排出量とCO2総排出量も継続して調査していく考えだ。

同協会は2008年度に「環境対策委員会」を設置。環境問題に関する啓もう活動などを強化した。2009年度は10月までに同委員会を3回実施している。検討事項は、SC業界におけるCO2削減状況の把握や削減目標達成に向けた啓もう活動、改正省エネ法などの周知と啓もうなど。

日本百貨店協会は、2009年9月の国連気候変動サミットで日本政府が「2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減する」という中期目標を表明したことを受け、基準年度比でマイナス7%だった目標を引き上げ、直近の実績をもとに基準年度比マイナス13%とすることを決めた。

床面積×営業時間の生産活動量当たりのエネルギー消費量を目標値としている。今後実施予定の対策として、ESCO事業の導入を推進する考えだ。同事業については、これまでにも伊勢丹、高島屋、三越、東急百貨店、近鉄百貨店などでの導入が進んでおり、導入促進と課題解決に向けた検討をするために、ESCO事業者とともに研究会を立ち上げる予定だ。

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